ツアー日記 tour report
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2003年3月
前の月 次の月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新の絵日記ダイジェスト
2007/12/31 ツアーの様子もたがみの日記へ
2006/12/31 2006年武蔵野フォークジャンボリー
2006/06/13 おっさんはやるときはやるんだぜ!
2006/01/14 お前たち!パーティーは好きかい?
2005/11/20 ダンシングチームたがみ☆とよだ

直接移動: 200712 月  200612 6 1 月  200511 10 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 7 6 5 4 3 2 1 月  200312 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 月 

2003/03/31(月) 豊田淳一との出会い
とよだとの出会いは、もう10年くらい前になる。初めて出会ったのは梅田のギルドっていう小さな箱だ。
今はもうなくなってしまったけど、その怪しげな地下アジトみたいなライブハウスには当時結構すごい奴らも出てた。

俺はいつものように悲しいラブソングを歌ってた。何にも分かっちゃいないのに、分かった顔して愛やら恋やらほざいてた。
客席はいつも女の子でいっぱいだった。
その夜のライブも気持ちよく歌ってるとき、目の前に体のでかい髪の長い変なやつがどかっと座って真剣に聞き入っていた。
まわりは女の子ばっかりなのに一人だけ浮いている。
俺のファンにはこんな奴はおらんど?
でもどう見たって音楽やってる奴みたいやけど?

その変な奴、俺の最後の歌が終わるまで真剣な眼差しで俺を見つめてる。
ひょっとしてあれか???でも俺そんな趣味ないで。かんべんしてくれよ。

ライブが終わり事務所にいくとそいつがいた。
でかい声ででかい態度で喋ってた。狭い事務所がますます小さくなってた。
ブッキングの今富君が、そいつを紹介してくれた。

「たがみさん、こちらゴールドラッシュのとよださん。今日たがみさんのライブ聞きに来てくれたんやって」
「いやぁよかったですよ、感動しましたよ」
(女々しい歌うたいやがって、この野郎!)
「いえいえどうも有難うございます」
(ほんまに感動したんか?女の子ばっかり見とったんやないんか?)
「いまからどうすんの?帰んの?」
「いや別に用事はないけど、一杯いく?」
「いく、いく、い〜く〜、いっちゃう〜!」

一発で意気投合した二人は朝まで飲みたおした。何を話したかもう覚えてないけどあの言葉だけは覚えてる。
「たがみちゃん、(もうたがみちゃんになっとるし)よかったら俺ギター弾かせてくれへんか?」
「おう弾いてくれ淳ちゃん、(もう淳ちゃんになっとるし)今度バナナでワンマンやる事になっとんのや」
「ほんならバンドのほう、俺にまかしてくれんか?」
「おう、好きなようにやってくれ、まかしたで」
「よっしゃ、おもろいことになりそうや」
「ほんまや、おもろうしようや」

それから俺たちの腐れ縁は続いている。
バンドも名前もメンバーもいろいろ変わった。すごいメンバーにも恵まれた。
音楽の方向性も変わったけど本当の自分が出せて感謝している。
全部あの時の、とよだとの出会いが始まりや。いつかバンドのほうも休止して、結局今ふたりだけでやっている。お互いがお互いのせいにしている。
「おまえの性格がわるいからじゃ!」
「よういうわ、おまえの性格が悪いのと、顔がでかいからじゃ!」

いつも言い合いながら、一緒にお酒を呑んでいる。暑い夏、酔っ払っては真夜中に二人で素っ裸になって小学校のプールで泳いだ。寒い冬、帰るのが嫌で毎日ふらふらになるまで飲み明かした。

もう10年くらいにになる。でも気持ちはあの出会った時のままだ。これからもきっとそうだろう。
「淳ちゃん、今日も一杯いっとこか?」
「おう!たがみちゃんのおごりでな!」 またかよ!!

2003/03/25(火) 2003・春 東京名古屋満腹ツアー 追記
曼荼羅のリハーサル、ちょうど昨日からの疲れがピークになる頃。対バンはみんな狼みたいな目で俺達のリハ見てる?このおっさんら、どんな事やるのやろって。
そんな怖い顔せんとまあ一緒に呑みましょうや。みんな本番終わったら、すぐ打ち解けるくせに。
俺のノドも、つぶれかかってる、正直言って本番一発にかけるしかないな。とよだもちょっと心配顔。まあ一杯呑みますか、なんとかなるやろ。リハが終わって居酒屋で今日の作戦会議をしていると、カツキがケロさん連れて応援に来てくれた。とりあえず一発かましとこか。

「姉ちゃん、ビール。ビール200本持ってきて」
今日の姉ちゃんたいしたもんや、
「はーい、ビール200本ね」
くうぅぅやられた、この人、絶対関西人や。つぼをしっとる。
俺達のテンションも戻ってきた。さあ気合入れていこう!よっしゃ一発ぶちかまそうで!外は雨が降り出している。

「おい、アツオがきてるで、燃えてきたど!」
あつおは、とよだがゴールドラッシュのバンド時代可愛がってた後輩バンドのボーカル。名前のとおり熱い男。一発勝負しに大阪から東京にやってきている。アツオの前ではかっこ悪いとこは見せられない。

しっかり見とれよ、アツオ!さあ頭から飛ばせ飛ばせ。う〜ん淳ちゃん、いい顔で弾いてる〜。
どうだ、飛ばすぜハイウェイ〜。無理やり盛り上げてやる。ノドも大丈夫みたいや。燃えろ燃えろ燃えつきろ!俺たちにさわるとやけどするぜ〜、全開120パーセント〜、どうだ!どうだ!どうだ!いえ〜い!

ふらふらです、正直言って。でも人前では弱音は吐かない。よっしゃ、打ち上げにいくぞ!まだまだこれからじゃ!とことんいくど、返事は?おう!今日の打ち上げはアツオ、ナナミ、カツキ、ケロさんに良くぞ頑張ってついてきた管理人、山ちゃん、東京のかくれスタッフ、マリちゃん関係者ばっかりやん。みんなありがとうな。

おとつい大阪を朝イチで出発してもう3日めの午前4時。気持ちのいい疲労感、きっとあのステージが俺達の帰る場所なんやろな、俺たちが一番光る場所なんやろな。。

アツオの部屋でひとり、トム・ウエイツを聞きながらそんな思いがふっと頭の中をよぎった。向こうの部屋ではとよだやみんなが雑魚寝している。もうすぐ夜が明ける。

帰るど!おきろー!とよだの耳元でアツオのハミングバードをかき鳴らしてやった。
なんとしても夜になるまでには大阪へ帰ろうで。よっしゃ、行くかあ。ありがとよみんな、あばよ東京、またくるからな、まっとれよ。金も底をつきかけている。

しかしバンド費、全部使うか?アロハ7枚も買うからじゃ。今日の飯はカレーヌードルとアツオのとこで作ってもらったBIGおにぎり。大阪まで長い遠足がはじまる。でも、とよだといればあきない。
「たがみちゃん、はにわ市ってどこや?」それは箕輪市!埴輪とちがいます。
「あっ俺ここしっとるで、伊那っていなのしろうさぎのとこやろ?」それはいなばのしろうさぎです!
「もうすぐ名古屋や、大須にいこうや、アロハ見に」いきません!
「御在所でとまってや、俺あそこのカエルのクッキー買うからな」子供か、ほんまに。

無事なんとか大阪まで帰りました。とよだも少し疲労の色がかくせない。同行した管理人もよくついてきてくれました。ごくろうさま。さあ、また大阪でもがんばって盛り上げようぜ。
せっかく買ったアロハを披露せんとな。淳ちゃん、ごくろうさんでした。お世話になったみなさん、ありがとう!

2003/03/18(火) 2003・春 東京名古屋満腹ツアー in 東京
次の朝、車は中央道を飛ばしていた。
「腹へったよ〜、どこか朝食バイキングさがそうで」
とよだは朝から腹いっぱい食わないと体調が維持できないらしい。
ほんとに気持ちが良いほどよく食べる。朝食バイキングで山盛りご飯3杯たいらげて、まだパンを食べている。車は諏訪へ、そこでは諏訪湖を眺めながら温泉に入れる。天気もいい、景色もいい。山もくっきり見える。

「おうっと、たがみちゃん、あの山しっとるか?あれ剣岳ちゅうねん」
へえ、物知りやんか。しばらく行くと
「あれ、あれ、あの山あれも剣岳や」えぇ?
「これ、これ、これも剣岳や」
「ちょっと淳ちゃん、ほんまにしっとんか、剣岳?」
「名前だけはな。見た事ないけど間違いない」
??信用した俺が間違ってました。
「日本アルプスぐらいしっとるわい、あれやろ、アルプスいちまんじゃくやろ?」
それ、アルプス違いです!そして今度は歌いだした。
アルプスいちまんじゃく、ふふんんん〜ん。知らんのなら歌うな!
少しして静かになったと思ったら後ろの座席で大口あけて寝てしまってる。
いやぁほんと食う寝る遊ぶ、幸せな人生や。お守りの俺はほんとに偉いと思うよ。

さあ、曼荼羅。残念ながら、しとしと雨。でも今日の対バンは、また熱そう、楽しくなりそう。のどの調子がイマイチやけどそんなもんつぶれても叫んだらー。てごたえあるライブ、いい感じの空気。

今回のツアー最高やった。いろんな人と知り合えたし。名古屋、東京のみなさん、ありがとうございました。それと打ち上げで盛り上がったみんな、また呑みましょう。

泊めてくれたアツオ、ありがとう!君の「ワンウェイストリート」は名曲です。
おみやげにでかいおにぎり作ってくれたミキちゃん、いつもすみません。残念ながらあのおにぎり、とよだにとられました。

2003/03/17(月) 2003・春 東京名古屋満腹ツアー in 名古屋
「どえりゃぁぁことになっとるでよ!見てみ!」楽屋でひとりではしゃいでるとよだを呼んだ。
「うおぉぉ!お、おーるすたんでぃんぐ!しかも若いギャルばっかりや!ギャルギャルギャ、ガル、がるー!!」
「み、みんな俺のツバキでべとべとにしてやる〜、がるぅ〜」壊れかけている。
名古屋Zの客席はもう息苦しいほどムンムンしている。
「こりゃきっと何かの間違いやで、俺たちが出てみんな帰ったらどうする?」
「絶対帰さん!外からかぎ閉めとく、がるぅ〜、がるがるぅ〜」だめだ、暴走しはじめてる。
とにかく早よ始めよ。

「いえーい!みんな、待たせたな!今日一番若くて一番かっこええたがみ★とよださまじゃー!」悪ノリ。
「今日は君らに会うために朝早くから大須にいって、二人でアロハ7枚買っちゃったんだぞー!」
それは自分のためでしょ?でも演奏が始まるとなんだ?
えらい盛り上がってるじゃないの?後ろのほうでペンライトがゆれてる。長いことやってるけどこんな事は初めてや。
う〜んやっぱりおかしい、でもええか、のっかちゃお〜っと。
調子に乗せられた二人はもう有頂天、気分は最高、とよだはジャンプ3連発。お客さんもノリノリや。

はあはあ息を切らせて楽屋に戻った二人。
「キンキキッズになった気分やったのう」
「おう、今度は宙につってもらおうで」

とにかくライブは大成功。名古屋のお客は熱かった。

2003/03/12(水) バナナホール
いやぁここでやんのん何年ぶりやろ?
感慨深げにバナナに向かった。でも2時入りって早すぎんか?そういや前出てたときも、いつもそうやったなぁ。まだあの頃のスタッフおんのかなぁ。

久しぶりの重いドアを押して中に入った。あれっ、誰もおらんやないか、確か2時入りのはずやで。30分後とよだがやってきた。
「ごめんごめん、ちょっと遅れたわ」
「いや誰も来てないで、間違いないよなこの時間で、確認したよな」
「その辺も全然変わってないな、ここ、ほんで来とんのは俺らだけかよ、一番おっさんが一番真面目やないか、入り時間に遅れるとは、若いやつらはなっとらんのう」(君は人のこといえません)
「きのう指、機械にはさみかけてな、もう少しでつぶれるとこやった」見るととよだの小指が腫れ上がっている。
「大丈夫か?そんなんでギター弾けるんか?」
「おう、だいじょうぶや、まかせとけ、そのかわりビールおごってな」
はぁ?君の不注意で君が怪我をして、そして僕が君にビールをおごる。これってまともな会話なんやろうか?

「酒飲んだら腫れた指うずくど」
「呑んだらこんなんすぐ忘れるって、わしのうずくのは股間だけじゃ、がははは」
勝手にうずいとけ!

最初はお客さんもちらほらだったが、俺たちが出る頃にはほぼ満席。RYOEIは、ちょっと可哀相やったな、トップやったからな。いつものファッションショーを終えたとよだは、楽屋の中を入ったりきたり熊のように、ずっとうろつきまわっている。
そうかと思えば差し入れに貰ったクッキーを一人で箱ごと抱えてバリバリ食べている。そしていよいよ本番。

ええ緊張感。なつかしいなぁ、ここの、この照明、この音、しかもオペは前やってたときにいつもオペしてくれてたイワイ君やし、俺らのこともよく分かってくれてる。さあいくぞ!一発ぶちかましに。

「またせたな〜!がははは。一曲目は風に向かって走れだ!走り出した俺たちを、止めれるもんなら止めてみろー!」
よっしゃ、がんがんにいこうぜ。
「いえーい!どうだ!」
今日はばっちりや。
「これでもか!うおりゃぁぁ!」
おう、ええ感じやど。盛り上がってきた。
「よっしゃぁ、とことんいったらー!」
アコギでここまでやってもええのん?
ええにきまっとるやんけ!かかってきなさい!
ラストの曲の最後、とよだは舞台を飛び降りてお客のテーブルの上で暴れている。あいつ指だいじょうぶなんか?さすが動物は回復力が早いのう。

とにかくやってる本人たちが一番盛り上がったライブでした。
見に来てくれたみなさん、楽しんでいただけましたでしょうか?ほんとにありがとうございました。
これからもこの二人の大馬鹿野郎を応援しに来てください。

とよだは還暦になってもみなさんの前でアロハ着てジャンプをしてやるって豪語してました。きっと俺も還暦になってもこの髪形で叫んでると思います。ある意味ではカッコええと思うんやけど、みなさんはどう思われますか?


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.