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2003/10/12(日)
静岡SUNASH
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朝早く名古屋を出て、小雨がぱらつく東名を静岡に向かって車を走らせた。 せっかく楽しみにしていた静岡なのに、牧の原SAで顔を見合わせ同時に出た言葉。
「また雨や!」 「こんなに朝早く出てきたのに、今からどうすんだよ?」 「とりあえず飯食おう。もう淳ちゃん、お腹ぺこぺこ。俺、とん汁定食の大盛りだ、男は朝から食わんなあかん」
朝からなんという奴や。食べる事しか考えてない!雨はだんだん強くなってきた。ギターも出せないし、とにかく静岡に入るしかないな。あいつは?はあ?もう食べ始めている。
「静岡の名物ってなんや?」 「う〜ん、お茶と、え〜っとお茶やろ?ほんで〜?」 聞かんほうがよかった。 「確か駿府城かなんかあるんちゃうか、時間あるし行ってみようで」 「う〜んと静岡のうまい食いもんは?なにやろな〜」 着くまでずっと考えとれ。
車を置いて駿府公園に行った。まだ時間はたっぷりある。雨は小降りになっている。 しかしなんで雨の公園を男二人でデートせんなあかんのや?しかもとよだと!とほほ。
「シュンプ城って誰が作ったんや?」 またこれや。本気で聞いてくることが怖いよな。 「とよださん、それ『すんぷ』ってよむんや、徳川家康がおったとこや」 「家康ってここで生まれたんか?ほんでここを作ったんか?ほんでここにおったんか?」 「あのな、昔な、家康が今川に人質としていったわけや、ほんでな、信長がな、あーもうええ!」 「俺、小学校のころ秀吉って呼ばれてたんや、とよだのとよって、豊臣の豊やろ?」
だからなんで君が秀吉なんや!合ってるの最初の一文字だけやないか!しかも人の話を全然聞いとらんし。なんちゅう小学校時代や。
とにかくせっかく来たんやから巽やぐらでも見学しようで。なんか資料館みたいになっとるし。 入場券を買って中に入ると駿府城についての、いろんな資料が置いてあった。
「剣はないんか、剣は?」 おまえは小学生か? 「かぶとはどこや?かぶと」 無視、無視。まわりに誰もおらんでよかった。 「この柱の建て方は、う〜んなかなかやるのう」 どこ見てんのや。もうさっさと出てSUNASHに行こうで。
今日の出演は、名古屋から福井大輔、静岡から大橋渡、足跡、そして俺達の4バンド。 以前何回か一緒にやったことがあるメンバーや。楽屋もなごやかな雰囲気でいい感じや。 足跡は今日で当分活動を休止するらしい。上手くていいユニットなのに、もったいないよな。大輔と渡はそれぞれ実力も実績もあるし、ある意味ではライバルかもな。 負けとられんな、頑張らんな。とよだは??あれ?もう飲んどるやんけ!しかもバーボンをロックで!どこで仕入れてきたんや。リラックスしすぎや。
「たがみちゃん、このハコええ感じやど、パンクのハコらしい」 なるほどステージの前に金網がある。 「今日はこの上から跳ぶからな、えっと俺はこっちで、たがみちゃんはこっちで」 なんの作戦、練っとんのや。 「今日は30分しかないから、だらだらやらんと、ぎゅっとしまったライブやろうで」 「こっちから、こう跳んだほうがかっこええかな?う〜ん」 だから〜人の話を聞けよ!
最近になく、自分達でも満足できるいいライブができた。すべてがパチっと噛み合った、30分に凝縮された中身の濃いライブやった。ちゃんとやればできるんやないか。 ここ何回かのライブ、ばらばらやったもんな。
「俺ら、すごいやんか、あらためて認識したで俺らの凄さ。なにびびってたんやろな」 「だから言ったやろ、すごいんやって、全部全部、俺様のおかげや」 君のおかげで不安になってたんやろ!! 「この調子で明日もいこうで。明日は大阪の高槻や、ぱっと打ちあげして、さっさと大阪に帰ろうで」 「よっしゃ、全員連れて打ちあげや、今日も絶好調だー!俺にまかせとけ!」
打ちあげでも、とよだは絶好調。酒も話もとまらない。そしてここでも人の話を聞こうともしない。まあええか、今日はええライブやったし、みんな満足してくれてるし。 俺もちょっとだけゆっくり飲むか。渡君とも話もしたいし。それにしても静岡はええ町やな。また来ようぜよ。
・・・・だれが6時間も打ちあげせえゆうた? ・・・・ステージ30分、打ちあげ6時間、こんなベロベロで、どうやって大阪に帰るんや? ・・・・どうすんだよ!また二人で寝るのかよ!しかも車でかよ!もうとっくに日が変わって、今日ライブやど!おまえにまかせた俺があほやった。
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