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2006/08/10(木)
ひよどり親子のきずな・・・
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朝、会社の前の街路樹の下に 一羽のひよどりのヒヨコがピヨピヨと 鳴いているのを会社の同僚が見つけ拾ってきた。
で、その街路樹の上にきっと巣があるのだろうとおもい、 巣に返してやろうと、脚立をもって木に登るも 巣が見当たらない・・・・ どうしたものかとこまっていたら・・・
なんと、その雛の親だとおもわれるひよどりが2羽目の前に飛んできて、俺様の前でホバリングしながらけたたましく 鳴いてくるではないか。時には上空高く舞い上がってから 急降下で俺様に向かってきて、体ギリギリのところを横切り 威嚇してくる・・・・ きっと、子供を返せ!危害を加えるとただじゃおかないぞ! といっているようである。そうこうしていると、 更に、2羽、彼らの仲間であると思われるひよどりも 助っ人に現れるではないか・・・
人間社会では毎日、児童虐待や子殺しのニュースがとびかうなかで、ひよどりのこの子供に対する愛というか、執念というか・・・感動してしまったのである。
なんとか、彼らにこの雛を無事かえしてやることは出来ないものか・・・それには彼らの巣を見つけなければならない。
で、彼らの行動を注意深く観察していると、 いつも彼らは目の前にある区役所の4階のところにある 植え込みのあたりからこちらに向かってくるみたいなのだ。
これは、多分、少し飛べるようになった雛がそこにある巣から 飛び立ったものの、上手く飛べず道を隔てた街路樹のしたに 落ちたのではないかと推理して、早速雛を手に 区役所に行き、事情を話し特別にその場所にいれてもらうことに した。区役所の人達も窓際でしきりに異常な鳴き方をしている 鳥を見て不思議に思っていたらしく、こころよく雛をもった おっさんである俺達二人をそこに案内してくれた。
これで何とかなると思ったのもつかの間・・・ 探せでも探せども巣はみつからない・・・ 仕方なくまた、雛を手に会社に戻り悩むことに・・・ その間も、俺達の目の前すぐ近くに親達が返せ返せと 鳴いている・・・
何しろ野生動物である。子供の頃にも経験があるが 野生の鳥の雛を飼おうとしても人間の手からはあまりえさも たべてくれないだろうし、なによりストレスで3日もすれば 死んでしまうのである・・・・
仕方ないので野生の生命力に賭けることにして とにかく、危険な車道から離れた公園の中の木にそっと 雛を止まらせてあげた。すると、今度は親鳥が雛を誘導 するように飛んで、少しずつ雛と共に移動している。 なんとか、巣にたどり着くことを願うしか俺達には できなかった・・・あの雛が生き延びるも、息絶えるも 野生の掟にしたがってのことと思うしかないのである。
彼らからすれば、クマより残忍で恐ろしい生き物だと 感じている人間達に向かって、わが子を助けようと 果敢に向かってくる姿には本当に感動したのでありました。
(画像は29日のリハの様子です。)
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