|
2003/08/28(木)
二千円札
|
|
|
銀行で用事を済ませた時、 「こちらが細かい方のお返しです。」受付のお姉さんがトレイに領収書と小銭を入れて差し出した。おや、いつもこうだったかな? ちょっと困った顔のお姉さんが、 「大きい方はこちらで4千円のお返しです。」少し緊張した顔のお姉さん。受け取ろうと手を出した私。 「はい、お世話・さ・ま・で、、」 きれいに見やすいように広げられたお札1、2、3。お札が3枚?あっ、二千円札が入ってる。 お礼を言いかけた私の顔を探るようにお姉さんは、 「二千円札です、使って下さい。」 語尾が消え入るように言う。きっとこうして何とか受け取ってもらっているんだな。 けして彼女が悪いわけじゃないのに嫌われた二千円札をいかに使ってもらうか、きっと彼女も銀行も苦悩しているに違いない。 「二千円札、沢山ありますか?」お札を受け取りカバンにしまいながら、 「ええ、沢山あるんです。使って下さい」 やっと緊張をほぐし笑顔になった彼女が言う。 「大変ですね、二千円札使います。」私はそう答えた。 ほんの小さな出来事だったけど、昨日から凹んだ私は少しさわやかな気持ちになった。
|
|
|