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2004/02/20(金)
忘れられない人。
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今まで出会った中で、もっとも理解できなかった人は誰だろう?すぐに思いつく。学生のときの同級生M君だ。 身長186〜7cmはあろうかという彼が生息するにはあまりにも狭い4畳半一間のお宅の机兼コタツの上でフグの形の土笛を見つけた。何故フグ?と思い手に取ると、笛の下部、つまりフグの腹の部分に鉛筆で「大空」としたためられていた。止むに止まれず、「この大空って何?」と聞いた。 すると、大男に相応しい太い声での〜んびりと、「ここに寝転がったらな〜、窓から空が見えたんだ〜。そしたら無性に大空って書きたくなってな〜書いたんだあ。」昔ながらの桟のあるその窓から見えるのは大空ではなくてちっこい空なのに。しかもフグなのに。
またある時は、わたしとKがグラウンドで並んでしゃがみこんでいるところにやってきて、「おまえら、狛犬みたいだなあ。あ・うんとでも言っとけ。」と言う。狛犬はいい。何故あ・うんと言わなければならないのか。
口数の少ない彼が、誰からも一目置かれていたのは、数々の名言のせいか。それとも、気持ちのよいまっすぐさと優しさか。
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