がてんこ、Dig Your Own Hole
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最新の絵日記ダイジェスト
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2003/12/01(月) これでいよいよ言い訳ができなくなった。
いつも説教する人に、また説教された。たいていは素直に聞けるし、納得もするのだ。それは私達が話す内容が、圧倒的に彼の得意分野であることが多いのもある。それに、どんな問題においても彼の豊富な知識と、明晰な分析力と、説明を展開するときの説得力には一目を置かざるを得ない。でも、今日は私の生活態度についてつっこまれたので、つい反論してしまい、言い合いになってしまった。

私の友人達に、生活に余裕のある人はほとんどいない。ただただ身を粉にして働いて、少ない休日を自分のしたいことに充てる。
彼らの前では現況の自分の考えを語れない。本当に自分が現実離れしたふわふわした者に思えるのだ。
私が行きたいのは名古屋大学の法学部。地元で国際政治を勉強するにはそこしかないし、授業料等の経費を考えると他に選択肢はない。この春はスルーして、次の春の合格を目指している。
自分の中ではこのように明確に決めているのだけれど、とりわけ男性の友人達にはある種の後ろめたさと、ちゃんと説明することの面倒臭さから、曖昧にしか表明できない。
彼らはきっと「女だからできる選択だ」「いい身分だよな」と感じ、そういった見地から発せられる質問に対して、私がなんて返答しようとずっとお互い平行線をたどる構図が目に見えてしまうのだ。そしてその構図は今までも何回も体験してきたし、その見地から他の女性がけちょんけちょんに言われるのも、何回も目撃してきた。
彼らは、自分達の人生に誇りをもっているし、もって然るべきだと私も思う。私はもう不毛な摩擦は避けたいのだ。私の生き方を許すことが、彼らの誇りの一角を崩すというのなら、自分は自分でその分野はこっそりやるからいいのだ。

「仕事やめて何してるの?家事手伝い?」「ううん、受験生。大学行こうと思って。」「じゃあ、うちの息子と同級生になるんだ。」「ううん、今回は見送って、次回チャレンジするの。」「どこ受けるの?」「・・・」「県外?」「県内。経済的に県内しか無理だもん。」「考古学?(わりと長いこと発掘の仕事をしていたので)」「ううん、別のこと。」「ずっと仕事しないの?」「うん。最初の受験までは。合格できなかったら、とりあえず仕事探さないとやっていけないけど。」「永久就職すればいいんじゃない?」「いや、それは経済的にもっと困難。今、親元だからこんなことできる。光熱費浮くし、食べさせてもらえるし。」

ここで冒頭の「いつも説教する人」のつっこみがはいったのでした。「それは駄目だろう。生活費くらいは入れるのが当たり前じゃない?いくら無職といっても。それもできないくらいなら、働くべきだし。」「うん。でも、親と話し合った結果だから。働きながら勉強してみたけれど、無理だったし、最短距離を考えると、ここは親に甘えるのが一番の近道という結論なの。」「働きながらは勉強できないってそれは最大の甘えだろ?夜学行って勉強する人だっているんだぞ。」「そうだけど、例えば、お金持ちのボンボンが、親のお金で好きなことをするでしょ?それは許されているし、勝手だよね。うちもそんなに裕福とはいえないけれど、私のわがままが聞き入られられるだけの余裕は今のところある。後ろめたさがないわけじゃないけれど、この環境を利用する選択を私はしたの。」「甘えとしか思えない。とにかく自分の食い扶持くらいは入れて当然だ。だいたいお前、今回は見送る、次回も受かるとは限らないって何?そんなんでなんかやれるつもりなわけ?」
私もそう思う。だから少なすぎる申し訳ないと思いながら、月3万円づつは入れている。でも、たかが月3万円なのだ。胸を張って生活費入れてますとはとても言えない。そんなの黙っていた方がずっとましなのだ。今のこの環境がなければ、大学行くなんてとてもできないことは私が一番知っている。
だいたい、受験しようと決めて、絶対受けとるつもりのなかった、親が積み立てた私名義の保険の満期になったものを、私がやりたいことをやるために下さい、と頭を下げた。うしろめたいに決まっている。一度は4年分の学費と仕送りを出させたのだ。でも、いいの。屁理屈をこねてでも、私はこの道を行くの。
決めたの。そして自分の中では一回の受験で合格することを勿論目標にしている。逃げ場をあらかじめ作っているつもりはない。でも、現実問題として今は実力が及ばないので、一度で合格しなかった場合の覚悟もせざるを得ないのだ。また、いつまでも親に甘えるつもりかこいつ?という無駄な反感を買わないためのプロパガンダでもあったのに、逆に作用してしまった。
思わずムキになってしまっていた。黙っていればいいことを、洗いざらいぶちまけてしまった。毎度のことながら、自分の立場を主張しすぎた後はすごく滅入ってしまう。だって、そこは自分の弱点なのだ。つっこまれたくないから過剰防衛してしまうのだ。最悪だ。


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