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2005/04/11(月)
雨とカタルシスとクロオオアブラコウモリ
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しばし以前、知人の冗談に憤りを感じることがあったのです。
いやいや所詮は冗談だし、悪人の発言ではないのだし、まあ笑える側面もないわけではなく、「この手の不快さを与える愉快さ」というカテゴライズは確かに世間に存在し得る気がするから、そんなコンセプトにのっとった冗談があるのも道理でござろう、とは思うものの、しかしこのように不愉快気分にさせられることには満足できねえ。
いえ、それがいかにダメ冗談で不愉快だったとしても、人間関係を鑑みると「お前ケンカ売ってんのか、よし買った」とか言う気は毛頭なく、その行動チョイス自体は脳内で決定なので、「納得できない」ではなく、あくまで「満足できねえ」にすぎないのですが。
とりあえず、その手の脳内取り締まりがキチンとしてそうな友人にこの出来事を訴え、「そりゃダメ冗談だ、そんなダメを言うやつはダメだ」とダメ出ししてもらってなぐさめとカタルシスを得よう、と思い、メールしました。
> これこれこのようなことがあり、 > 結構笑ったのも事実ですが、わりと本気でむっともした。 > 俺は狭量なのだろうか。 > ていうか不快ポイントはどこにあるのだろう
それについて、「世間のこの単語イメージはこうである」という明示目的の雑誌記事の引用を含め、15kb のレスをもらいました。 それを俺言語で要約するとこんな感じっぽい。
それについてその程度の不快感ですませ得るお前は狭量どころか心広すぎ、 ひいては認識不足であり、そんなダメ冗談を言うやつは確かにダメだが、 お前もダメだ
なんか、「姦夫姦婦を重ねて4つに」ってこんな感じなのかしら。 カッチョイイぜ友!!
ぬおおなるほど、と、ハイパー納得しました。
しかし、予想していた sweet なカタルシスは得られなかったのでした。 そうだよねー、しゅん、みたいな。笑。
(私信:いえ、丁寧なご回答をありがとうございます、 ちゃんとレスいたしますのでお待ちください)
そんなこんなで帰宅後、母の中国行きを華やがせてあげようと実家に電話を入れると、すでに家を出たあとだった。
父 「バ〜〜カ〜〜。電話一つよこさないと怒り狂って出て行ったよ」
ぬおお失策、俺ってやつは、と頭をかかえつつ、「多分中国についた母からは電話が入るに相違なかろうから、その時にちゃんと俺から電話があったむね主張して失地回復してくれ」と父に重々言い含めて電話を切る。
でも、冷静に考えると、なぜ俺おこられてるわけ。
いや、仕事でやむなく海外へゆきしばらく戻って来れない、とか、留学します頑張ってきます、とかならさ、俺様も盛大に切り火を切ってあげますよ。
でも、マザー、………旅行じゃん。しかもツアー。
海外旅行だからなの? なんか危ないの? 危ないなら行くなよな。
いやまあ、お祭りがあるならとりあえずご祝儀、みたいなアッパーギアーな振る舞いは良いことだと思うし俺もスキですよ。 しかし、結婚出産ご入学だのと人生の節目を迎えるわけでなし、祝わないと叱責されるようなことなのですか、海外旅行ご出発。
いえ、母としては、「あたしはあんたの演奏会前日には電話をかけている」という気持ちがあるのでしょうし、それについて、「頼んでねーよ」とか、「ていうか演奏会だと何なの」とか、「じゃあ私が『少年舞妓千代菊』シリーズをオトナ買いして2日間家にこもって耽読する、という計画をたてたら、決行前夜にお祝いと応援の電話をしてくれるっていうわけね」とか思っちゃったら人非人なんでしょうね。
いや、母は海外行きになにか特別な思いをいだいているようだね、という感触は確かにないわけではない。
兄が初めて仕事で海外に長期出張?した際、「お土産何がいい」というメールに対して、「忙しいじゃろう、別にいい」という旨のレスをした、と母に言ったところハイパー叱責を受け、「あんたは冷たい子よ!」とののしられた、という事件もあるのです。
(ちなみにこれを職場で話したところ大受けされ、職人青年が今だに思い出したように「あんたは冷たい子よ」と言う)
でも、そんなエキセントリックな海外観の共有を求められてもお断りです、というか、正直共有のよすがが分からないというか、それはどんな理念にもとづいた思想なのだろう。
そもそも、ダメ冗談のせいで昇華されない理不尽気分のくすぶっていた俺、すっかりイービルスイッチが入り、「もう今日は邪悪な人間になってやる、とりあえず夕飯はポテチにビールのジャンクで済ませてやる」、と思い実行したら、そのまますっぱり寝入ってしまい、目覚めたら夜の11時でした。
今日俺には、所属オーケストラの演奏会ちらしを訂正して要人にファックスする、という任務があったのですが、訂正が終わったころには、もはや個人宅にファックスを送るにはどうかという時間でした。
なんと邪悪なことであろうか。
そもそもあいつが悪い、ダメな冗談を言ったあいつが。
そんなわけで、もしオケのちらしが予定の4月24日にできなかったらあいつのせいです。
下は、ますますカメラに気づいたサボ郎。 気づくとダッシュで走り寄り、カメラに手をかけたりかじったりしてくるので、これはわりと貴重なショットです。
そういえば、先日の記載について、兄より「権兵衛名を名乗るのは花魁ではなく辰巳芸者でありましょう」という指摘があった。 実はこの辺りの詳細や正式呼称が分からず記載前にネット検索をかけたのだが、うまく調べられなかったのだ。
兄め、知っていやがって!!
いえ、ご指摘ありがとうございます。
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