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2004/02/14(土)
食糧危機は他人事か
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アメリカでBSE牛が確認されて輸入が全面停止になって、国内の牛肉供給量不足から有名牛丼チェーン店でも看板である牛丼がメニューから消えたことがニュースで取り上げられている。それを見る度に、日本人の愚かさを感じて仕方が無い。牛丼が食べられなくなったことだけを報道することに何の意味があるのか。牛丼という食文化のひとつが無くなるのであれば多少は問題だとは思うけれど、国内産牛肉は依然として出回っているのだから、価格は上がったとしても食べたければいつでも食べられるものなのに。 何故そこで日本という国の食糧自給率を問題にしないのだろう。今は牛肉と鳥インフルエンザの影響による鶏肉の不足だけが話題になっているけれど、社会情勢の激変があった場合には、おそらく先進国の中では日本が真っ先に飢えることになるだろうくらいに、今の日本は自分の国だけでは生きていかれなくなっているのに。 食べるという生存の基本が危ういことに気付こうとしないのか、気付かないのか。芸能ニュースや政治スキャンダルを追うことに一生懸命な報道機関が悪いのか、真面目な話を伝えようとしても観ようとしない個々が悪いのか。 一般の人は国内産の畜産物についても元は輸入飼料に頼っていることを知らないから、いざ輸入が全面的に無くなった場合には国内生産量が落ちることも、そうして家畜が減ったら有機性肥料が不足して野菜や穀物の生産量にも影響が出ることも、知らないのだろうね。危機感なんて感じるはずもないか。 確かに、わたしみたいに、田舎で田んぼも畑もある環境に居られるとね、そんな心配はあんまり必要無いんだけど。燃料にしたって薪が抱負にあるし、水は汚染される前の清流があるし。実際にそんなことになったら平穏とはいられないまでも生きることに困らない環境で。 でもね、特に、食べ物は買えばあると思うことに慣れきってしまっている都会に住んでいる大多数の人達は、自国の食糧についてもうちょっと考えた方がよいのではないかと思うのは老婆心かな。 真面目な話は考え始めると面倒だけれど、たまには、いいじゃない、ねぇ。
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