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2003/06/12(木)
"ハッピーの回想日記"から(6)
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* 公園
ハッピーの病気は少し、落ち着いてきたようです。 今はすっかり忘れてしまったハッピーの犬友達に会い、周りの様子がちょっぴり わかったのでしょう。 まだ積極的に彼等と接し遊ぶ事はできませんが、友達のわんちゃんは"どうして ハッピーは自分に対してよそよそしいのだろう?"と不思議に思って"遊ぼう!" と呼び掛けてくれます。
ハッピーはやっと近くの公園へ散歩するようになりました。 でも、まっすぐにハッピーは歩いてくれません。 私が先へ行こうとすると、ハッピーは円を描く様にぐるりと私の周りを回って しまい、きちんと前方に進めません。
まだ平衡感覚がつかめないのでしょう。 楽しい思い出のある公園ですが、当時ハッピーにとっては新しい場所でした。 少しずつ私に慣れ親しみを抱いてくれたハッピーですが、"病気をしてからの ハッピーは以前と違う性格になった。"と私は思いました。 -----
* 表情
1月も半ばになり、ほんの少しではありましたがハッピーの表情に変化が 見られるようになりました。 退院してきてからというもの、ハッピーは目や顔・体全体がまるで魂が抜けて しまった様な状態でした。 ぼうっとした表情で、当初ハッピーは目が見えないのではないかと心配も しました。
根気よくハッピーに話し掛けを続け散歩に慣れてきた頃、今迄無表情だった ハッピーは少し嬉しそうな顔をするようになってきました。 1日のうちでハッピーと一緒に過ごせた時間はわずかでしたので、外でハッピーに 発作が起きていたのかとても気になりました。 でも入院以来ハッピーに発作の再発があったとしても、直接目にする事は 無かったので私にはわかりません。
"ハッピーが私の犬であったなら、もう少しハッピーの世話をしてあげられるのに。" といつも思っていました。 飼主さんは毎年お正月にかけて留守をするので"その間、ハッピーをミカと一緒に 家の方で預かればミカも喜ぶのですが。"と飼主さんに一度、提案した事が ありました。 飼主さんは面倒くさくて気がのらないようでしたので承諾してもらえませんでした。 そして外にハッピーとドッグフードを残して、1週間戻ってきませんでした。 -----
* Sachi宅
ハッピーが最初のけいれんを起こし、1年の歳月が過ぎようとしています。 ハッピーは4歳9か月になっていました。 ひどい"てんかん"の病気を煩い入院、生死をさ迷う程に悪化したハッピーでしたが 何とか生命をとりとめ元気になろうと新しい学習を続けています。
ハッピーの面倒をみてくださった獣医さんも、重態のまま病院を去ったハッピーが あれから奇跡的にここ迄回復するとは思ってもみなかったでしょう。 少しずつ元気になってきたハッピーと共に挨拶がてらその獣医さんを訪ねたかった のですが、動物病院が少し遠くてハッピーが病気をしてからは遠くへ連れて行って あげる事も無くそのままになってしまいました。 ハッピーの病状が落ち着いてきたので、私は再びハッピーをマンションへ連れて いってみようと思いました。
マンションへの道筋はハッピーにとって、忘れてしまった新しい場所でした。 マンションに着いて4階の我が家へ。 ハッピーがエレベーターに乗れるのか心配でしたが、何とかエレベーターに 乗れました。 前にハッピーはエレベーターに乗る練習をしていたので、恐らく体が覚えて いたのでしょう。 -----
* 室内
ハッピーは再び我が家へ帰ってきました。 12月にこの部屋でひどい発作を起こして、入院してしまったハッピー。 1か月ぶりに目にするマンションです。
室内にはハッピーの遊び道具や寝床もちゃんと用意されていました。 部屋を慎重に探索するハッピー。 2年半以上に渡ってここで楽しく過ごした事をハッピーは忘れています。
以前は玄関を入ってここに来ると、喜びいさんで元気に走り回ったハッピーでした。 でも記憶を無くしてしまったハッピーは少しずつ回復し笑顔の表情も見せてくれる けれど、マンションの生活に慣れるのに一から体験していかなければなりません。 そんな状況でしたが外だけで過ごしていたハッピーが初めてここに来た時と比べ、 思っていたより早く室内で暮らせるようになりました。 -----
* 後書き
"ハッピーの回想日記"を書いて、第二の愛犬ハッピーの1歳半から5歳近く迄の 年月を追ってきました。 私は"今日あるハッピーは記憶を無くす前とは違ったハッピーの姿である。" と思います。
11歳半になったハッピーは元気でしたが、相変わらず鎖につながれた毎日を 送ってきました。 我が家のミカは既に高齢犬の仲間入りをしましたが、散歩などで外出する以外 室内の生活でいつも私の傍にいます。 1匹だけ外にいて飼い主さんにかまってもらえないわんちゃんよりは2匹でいる わんちゃん、飼い主さんと共に暮らしているわんちゃんの方がより多く学習でき 幸せではないでしょうか。
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