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2007/06/03(日)
高石公演「Rhythm&Dance」
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高石公演でした。
楽しかったです。
・・・って、ロケット2号の私の奈良公演評を読まれた方だと、あれだけ書いてたのに(人からかなり厳しいと言われたぜ★!)、ベースが同一の公演を見て楽しかったってそれはなくね?と思われるかもなのですけど、そして私自身、桐生さんが活躍してれば多少なりとも点が甘くなってしまう部分があるので(そう言いつつ出てればいいってもんじゃねー!とか言ってるときもあるんですけど。難儀なことです・・)、それは冷静に判断しかねるんですが、友人達(ご贔屓はみなバラバラ)も、奈良より楽しかったと言ってたので、大きくはずした感想ではないと思ってます。
もちろん、もう何度も見た公演だから、間違い探し的な楽しみ方にはなってしまうし、新鮮さと言うのは演者を変えることに拠るものばかりなわけです。(完全新作の景も少しあったけど。祇園祭ね)もちろん優先される新鮮さは(私にとっては)、
「全く見たことない景」>「演者を変える」
なんだけど、そんなのが満たされる場面は恐らく少ないだろうというのは承知で見に来てるわけですから、もうここは楽しもう!桐生さんが何か主演な感じな予感だしーっっと割と開き直ってみたところ、・・・楽しかった。のですね。何でかなあ。
思うに、結局、見たことのないものを桐生さんが見せてくれたから。なのです。いや、それはもちろん、再演しすぎ!ってくらいにやり尽くされた内容なんですけど、そうじゃなくて、・・・例えば道行きは、それの最たるものだったと思うのです。もーね、大ちゃんでも桜花さんでもない、「 桐 生 さ ん の 」道行きなのです。まーまーまーどれが良いかというのを考え出すと、その先は好みの話なのでおいときますが、何かとにかく、あれは、
「何かわかんないけど すごく見たことない道行きを見た」
と思ったのでした。 一つは単純に桐生さんの顔立ちもあると思うのですけどね。バックグラウンドとか経緯とかが、あの二人って全然想像できないのな(笑)道行きの背景としては、例えば「遊女と旦那」とか「大店のお嬢さんと丁稚」とかが挙げられると思うのですが、あのお二人の場合、「ど、どーゆうご関係ですかっ??;」と思わず問いただしたくなります(爆)そんな不思議ミステリー味が、働いた部分はある・・・と思います。それだけじゃないけどね。
何か、あの景の桐生さんは、私には幼く見えました。 それは全然桐生さんの意図するところではないかもしれないのだけど、「死」の空気がない。のです。ホントは死にたくないし、若木さんを殺したくないし、心中なんかしたくない。死を迎える覚悟よりは、ああ、まだ生きて、一緒に居たかったのだろうなあと思いました。
だってさー。桐生さんすっごい泣き出しそうな表情で若木さんのこと見てるんだもん。考え方も判断も甘くて純粋な子供(←年齢の話じゃなく)が、無理に刀を手にしてるような、そんな光景でした。うんそれは見たことないぜ。
大ちゃんの場合は、もう死を覚悟してたし、桜花さんは着物のおかげで「ホントは死ぬ気ないだろ」的な突き抜け方をしていましたので。あーそう、着物。着物な。私、今回衣装を見てものっそい安堵した箇所と言うのが二つありまして、そのひとつが道行きだったんです。
金の着物じゃなくてよかった・・・!!!(T^T)
いやーもーコレはホントに思いました。今回は白の紋付でした。 うんやっぱり死にに行くってのはそおゆうことだとおもうの。(奈良がよっぽど引っかかってるらしい) あ、そうそう。今日の一回目なんですけど、あのーあのー。ものっすごい基本だと思うんですけど、みんな!上演中は携帯はきっとこうぜ!!(切実)
若木さんが桐生さんの刃に倒れ、それを桐生さんが見つめてるとき。もう凄惨で冷たくて静謐で、一切無音のシリアスな瞬間。そんなときに、
ぴろりろりろれりん〜〜♪
もうねえ。これはねーよ!これはねーよ!!!と思うではありませんか。 何陽気なメロディ奏でてんだよ!!(泪) よりによってこの瞬間かよ!というのもあり、スイマセンこれはちょっと根に持ってます;ホントこれはねーよなああぁぁぁ・・・。
さて、話は変わりますが、5時の公演で、りんりんの退団が発表されました。 桐生さんが、ホントにふっつーーに、
「ちえこ」
って呼んで、呼ばれたりんりんの方は、いきなり本名で呼ばれて動揺したんですけど(笑)と言いながら挨拶してました。(桐生さんも気づいて、うわっ;って思いっきりびっくりしてたな) ・・・もしかしたら何事もなく終わらないものかと思っていたんですが・・・。コサージュを胸につけて出てきたりんりんを見ると、これが現実なのだと認識しました。
今回、クラシックメドレーの冒頭で、若木桐生爽加で悲愴第3楽章を歌うのがあるんですが、それを見て、ああ、これってレディレインだなあ。大好きだったよな、と思いました。桐生さんと一緒に居るりんりんが好きだったな。
もっと、ずっと、見ていたかったです。
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