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2008/07/19(土)
中3女子、父を刺殺 一緒に夕食のカレー作った家族だんらん8時間後に…
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19日午前3時ごろ、埼玉県川口市のマンションにある男性会社員(46)宅で、「娘が父親を刺した」と男性の妻(49)から110番があった。武南署が駆けつけたところ、私立中学3年の長女(15)が「お父さんを刺した」と認めたため、同署は殺人未遂容疑で現行犯逮捕。男性は病院に運ばれたが死亡。長女は、事件前夜も父親とカレーをつくっていたが「勉強しろと言われることに反感があった」と供述しているという。同署は殺人容疑に切り替え動機などを調べている。
事件の8時間前。家族4人は食卓を囲んでいた。夕食は、父親と長女がつくったチキンカレーだった。食後も、長女と両親はリビングでビデオ観賞を楽しんでいた。
何の異変もない金曜日の夜の家族団らんから数時間後の19日午前3時ごろ、長女の母親は、女性のわめき声と男性のうめき声で目を覚ました。男性の寝室に行くと、「電気をつけろ」と男性に言われ、明かりをつけるとベッドの上に男性と長女がいた。男性は口から血を流しながら、妻に「救急車を呼んでくれ」と頼んだ。長女はベッドの上でうずくまったまま、放心状態だったという。
調べでは、長女は台所にあった刃渡り約20センチの文化包丁で、寝室にいた男性の胸を複数回刺した疑い。男性は額も切られていた。武南署がかけつけた際、男性は寝室の床に倒れていたという。司法解剖の結果、男性の死因は包丁が肺まで達したことによる出血性ショックと判明した。
調べに対し長女は逮捕当初、取り乱して意味不明なことを話していたが、次第に落ち着き「上半身を2回ほど刺した。両親から『勉強しろ』と言われることに反感があった。父親とは普段からあまり会話はなかった」と話しているという。武南署は長女に刑事責任能力があるとみてさらに詳しい動機を調べている。
男性宅は妻、長女、小学6年の長男(12)の4人暮らし。午後11時ごろ、妻が最初に就寝。妻と長女は別々の部屋で寝ていた。長男は男性と同じ部屋で寝ていたが、事件には全く気付かなかったという。妻は事件後、動揺した様子で「父と娘はけんかをすることもなく、親子関係は何も問題はなかった」と話しているという。
長女が通うさいたま市内の私立中学によると、長女は事件前日の18日、期末試験で成績が下がったため英会話の追試験を受ける予定だったが、無断欠席。担任が18日午前11時ごろ、自宅に電話すると小学6年の長男が「風邪で寝ている」と答え、両親は留守だったという。
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