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2008/06/30(月) 市原悦子の「家政婦は見た!」が終了
テレビ朝日系土曜ワイド劇場の人気シリーズ「家政婦は見た!」が終了することになり6月30日、都内のホテルで主演の市原悦子(72)が会見した。26作目「家政婦は見た!ファイナル」(12日午後9時放送)をもって見納めになる。
 市原は「いい時に幕を引いてもらえる。無事終えてホッとしています」と笑顔を見せた。今回の26作目で終了になると、収録が始まる前に聞いたという。「もう、そろそろかなとぼんやりと思っていました」と振り返る。
 家政婦石崎秋子の役にはいとおしさを感じていた。夫も子供も貯金もなく、汗を流して家政婦としての日当をもらって生きる。それでいてエリートたちのとんでもない姿をしっかり見て聞いて憤りを感じ、彼らの行動への怒りを伝える。ほぼ毎年演じていくうち、人間として重要な役を演じていると思ったという。
 「今度はどんな世界を見られるのか、1年に1度台本をもらうのが楽しみでした。どんなに叫んでも事態は変わらず、エリートも変わらない。庶民は結局また働きに行くむなしさがある」。
 こんな上流社会に果敢に反発する姿が視聴者の人気を集めた。「もっと意地悪してください」とファンから言われたこともあるという。そして「今度は(別のドラマで)根っからの悪い女をやりたいですね」と再び笑った。
 最終回は外務官僚一家とアフリカのある国との密約が絡む。それを市原ふんする秋子が盗み聞きしたところ、とんでもない秘密があると分かる。果たしてこの一家にどう挑むのか。
 家政婦役は今回をもって終止符を打つものの、制作サイドでは違うシリーズで市原を起用する構想もあるという。

2008/06/29(日) 「家族の月日、取り戻したい」…田口さん拉致30年
田口八重子さん=拉致当時(22)=が北朝鮮に拉致されたとされる日から30年となる29日、「拉致問題を考える集い」が埼玉県川口市の市民ホール「フレンディア」で開かれ、長男、飯塚耕一郎さん(31)は「当たり前の家族に戻り、30年の月日の一部を取り戻したい」と訴えた。

 八重子さんの兄で、家族会代表の飯塚繁雄さん(70)は「家族にとって毎日が節目だった。『今日はだめだった。明日は、来週は…』という思いで待っている。日本の世論を強くして交渉の強いカードにしてほしい」と、世論の支持を呼びかけた。

 一方、自民党の伊吹文明幹事長は29日、東京・吉祥寺で、日朝実務者協議で北朝鮮が約束した拉致被害者の再調査について、「満足できない結果なら税金を(経済支援として)出すわけにはいかない」と強調。町村信孝官房長官も街頭演説で、「拉致問題を解決し、核・ミサイル問題を解決して初めて日朝国交正常化が行える。これが実現しなければ、金や技術が北朝鮮に流れることはない」と語った。

2008/06/28(土) 殺人 ラーメン店経営者、刃物で胸刺され 東京・東久留米
28日午前3時ごろ、東京都東久留米市前沢4のラーメン店「壱藤家(いちふじや)」で、経営者の東山俊之さん(45)が胸などから血を流して倒れているのを従業員が見つけ119番した。東山さんは病院に運ばれたが、死亡した。警視庁組織犯罪対策2課は殺人事件とみて田無署に捜査本部を設置した。

 調べでは、事件当時、東山さんは1階の店舗奧にある倉庫内で1人で後片づけなどをしていた。1階で不審な物音がしたため、2階にいた中国人従業員2人が下り、東山さんを発見したという。

 東山さんは鋭利な刃物で胸など数カ所を刺されていた。店の鍵は閉まっていたが、勝手口は開いていたとみられる。物色の跡があるか確認している。店の裏の畑に血の付いた包丁があった。

 東山さんは中国籍だったが、最近日本国籍を取得したという。1階が店舗で2階に東山さんと従業員2人が住んでいた。前日午後10時に閉店し、従業員2人は28日午前0時までに2階に上がって寝ていたという。

 近くの弁当店経営の男性(58)は「温厚でトラブルとは無縁の人だったのに」と話した。現場は西武新宿線花小金井駅から北に約2.5キロの住宅街。

 神奈川を中心に十数店舗を展開する人気ラーメン店「壱六家」のホームページによると、壱藤家は同店の系列店。壱六家はラーメンブームに火をつけたとされる「横浜家系」と呼ばれるラーメン店の一つ。

2008/06/27(金) 火災 2人死亡 母死亡後に息子自殺か 東京・江戸川
27日午後11時半ごろ、東京都江戸川区東松本1の無職、小口美子さん(79)方から出火、木造2階建て住宅約66平方メートルを全焼した。小口さんと長男の無職、謙一さん(49)が病院に運ばれたが、死亡が確認された。小口さんは死後2〜3日経過しており、謙一さんは手や首に刃物による傷が十数カ所あった。警視庁小岩署は、小口さんが何らかの原因で死亡した後、謙一さんが自殺を図り火をつけたとみている。

 調べでは、小口さんは1階の居間で見つかり、目立った外傷はなかった。謙一さんは1階奥の和室で見つかった。手や首に刃物によるとみられる浅い傷があり、近くの浴室に包丁があった。浴槽には水が張られ、血痕があった。和室の燃え方が激しく、死因は失血死か一酸化炭素中毒とみられる。

 近所の人によると、今年1月に小口さんの夫が病死し、その後、謙一さんは仕事を辞めて2人で暮らしていた。近くの60代の主婦は「社交的で大黒柱だったご主人が亡くなって、2人ともショックを受けていた。将来を悲観したのだろうか」と話していた。現場はJR小岩駅から南に約1.5キロ離れた住宅街。

2008/06/26(木) テロ指定解除 「何の結果も出ない」…拉致被害者家族
北朝鮮による核計画の申告を受け米国が26日、テロ支援国家指定解除の手続きを始めた。拉致被害者家族は「拉致問題の解決が遠のく」と危機感を募らせ、米国にブレーキをかけることができなかった政府への不信を改めて示した。

 家族会の飯塚繁雄代表(70)は、埼玉県春日部市内の勤務先で「拉致問題解決に向けて大きな後退。家族を助け出せなくなる恐れが十分ある。なぜ政府は、テロ支援国家指定の解除は絶対に困るという強い態度を示せなかったのか」と話した。また「疲れました。(救出運動は)政府に安心して任せたいというのが本音。身を粉にして訴え続けても何の結果も出ない」といら立ちを隠さなかった。

 横田早紀江さん(72)は、川崎市の自宅マンションで「拉致は核と同じくらい重大な問題。こっち(核問題)が優先で(拉致問題が)消えていきました、では許せない」と危機感をあらわにした。

 そのうえで政府に対し「(指定解除の発効まで)45日間あるから、その期間に死に物狂いでやってほしい。サミットや6カ国協議で『拉致は世界的な問題で、許せない人権侵害だ』と強い姿勢ではっきり言ってほしい」と外交努力の継続を求めた。

 曽我ひとみさん(49)の夫ジェンキンスさん(68)は、新潟県佐渡市で記者団の取材に「自分の立場としては指定解除については話せない。北朝鮮は本当のことを言っていない」などと述べた。

2008/06/25(水) ウナギ偽装 口止めか 魚秀が卸売会社に1000万円
中国産ウナギのかば焼きを愛知県の一色産ウナギとして販売した産地偽装で、神戸市兵庫区の卸売会社「神港魚類」(大堀隆社長)は25日、仕入れ先のウナギ輸入販売会社「魚秀(うおひで)」(大阪市中央区)の中谷彰宏社長(44)が神港魚類の担当課長(40)に対し、現金1000万円を渡していたことを明らかにした。魚秀側は後日、この課長に「1億円で責任をかぶってほしい」とも求めており、口止め工作の疑いが浮上した。


記者会見した神港魚類側によると、同社の課長が5月27日、中谷社長らに呼び出され、神戸市内の喫茶店で面談。その際、「土産」として渡された中国茶の袋に現金1000万円が入っていた。課長は今月10、13日にも呼び出され、13日には魚秀の幹部から「1億円出すから責任を全部かぶってほしい」と言われたという。現金の意味について課長は「口止め料だと思った」と話し、現在も会社が保管しているという。

 魚秀は徳島市の水産卸会社「徳島魚市場」が02年、輸入魚介類の全国販売のため設立した子会社。課長によると、現金を渡された先月27日と、中谷社長らが「農水省の調査をどう切り抜けるか」などと話した10日の会合には、親会社の社員も同席していたという。

 一方、徳島県警は25日、不正競争防止法違反の疑いもあるとみて魚秀の中谷社長から任意で事情聴取。兵庫県警も神港魚類から任意で伝票類などの提出を受けた。また、神戸市は神港魚類から事情を聴き、今後、条例に基づき業務改善措置命令を出す方針。製造業者が架空だった点については食品衛生法違反として、在庫品の販売禁止を命令した。

2008/06/24(火) 柏4人殺害 家族全員をハンマーで 77歳男逮捕 千葉
千葉県警柏署は24日、家族4人全員をハンマーで殴って殺害したとして、柏市鷲野谷、無職、木内芳雄容疑者(77)を殺人容疑で逮捕した。「健康上の問題を抱え、普段から妻に邪魔だと言われていたのでやった。家族全員を殺せば楽になると思った」などと供述しており、さらに動機を追及する。

 調べでは、木内容疑者は24日午前6時ごろから7時ごろにかけ、自宅母屋や離れで、妻とき子さん(75)▽長男茂さん(49)=柏市立風早中教諭▽茂さんの妻みゆきさん(44)=看護師▽茂さんの長女麻奈美ちゃん(4)=私立手賀の丘幼稚園年少組=の頭部などを自宅物置から持ち出したハンマー(全長約1メートル、頭長約20センチ、頭径約5センチ)で殴って殺害した疑い。

 午前6時ごろに起床し、母屋の台所で朝食の準備をしていたとき子さんの後頭部などをハンマーで殴って殺害。その後、離れ2階の寝室で寝ていた茂さんとみゆきさんを1人ずつ母屋1階の和室に呼び、それぞれ頭部などをハンマーで数回殴って殺害した。さらに離れ2階に行き、寝ていた麻奈美ちゃんを殴って殺害したという。

 午前7時5分ごろ、木内容疑者とみられる男の声で「家族全員を殺した」と110番があった。署員が駆け付けた際、木内容疑者も母屋で倒れて気を失うなどしたため、無理心中を図ったとみていたが、搬送先の病院で「これまでにも家族を3回くらい殺そうと考えたことがある。今朝起きた時に『今日殺してやろう』と思った。ごめんなさい」などと供述したことから、同署は明確な殺意があったと判断、殺人事件として捜査する。

 木内容疑者は、約10年前に心臓病を患い、入退院を繰り返していた。また07年9月から今月2日まで、不眠を訴えて病院に通院していたという。

2008/06/23(月) 大阪駅通り魔 神戸の38歳女を逮捕 女性3人傷害の疑い
JR大阪駅で22日昼、大阪環状線ホームなどにいた女性3人が腕を刃物のようなもので切り付けられ軽傷を負った通り魔事件で、大阪府警曽根崎署捜査本部は23日、神戸市西区、無職、大山和歌(かずか)容疑者(38)を傷害容疑で逮捕した。大山容疑者は「考えさせてほしい。一部についてはやってない」などと否認しているという。捜査本部は大山容疑者の自宅を家宅捜索。3人を無差別に次々と切り付けた動機を追及する。

 調べでは、大山容疑者は22日午後1時半ごろ大阪市北区梅田3のJR大阪駅で、同ホーム東側に上がるエスカレーター手前の踊り場を歩いていた女子大生(20)=兵庫県西宮市=の左腕を刃物のようなもので切り付け、直後にエスカレーターに立っていた女性会社役員(52)=奈良県香芝市=の左腕も切った。さらに約50メートル西の同ホーム中央付近で電車に乗ろうとした女子大生(20)=大阪市大正区=の左腕を切り、いずれも軽傷を負わせた疑い。

 捜査本部は2、3番目の事件で防犯カメラに映っていた黒い帽子の女が切り付けたとみて映像を公開。23日になって大山容疑者の知人が「私の知っている人に間違いない」と府警に情報提供した。

 大山容疑者は事件当日、JR明石駅から電車で大阪市港区の知人宅に向かったが、乗り換え駅の大阪駅で事件を起こした。その後、第3事件直後に到着した大阪環状線の内回り電車に乗ったとみられる。大阪駅に向かう途中の電車内では、ドアに体を挟まれたことを巡ってトラブルになり、事件後に到着した目的地の弁天町駅で、駅員に「どないしてくれるんや。夜にまた電話するからな」と文句を言っていたという。

 大山容疑者は神戸市西区の2階建てマンションに1人暮らし。1階の住人の男性(59)によると、住人同士の付き合いは少ないといい「顔も知らない。こんな近くに容疑者がいるとは」と驚いた表情で話していた。

2008/06/22(日) 鷹、初の交流戦王者!最終決戦でG振り切る
「日本生命セ・パ交流戦」は22日、ソフトバンクが巨人を3−2で下し、日本ハムが阪神に3−5で敗れたため、ソフトバンクの初優勝が決定。優勝賞金5000万円を獲得した。パ・リーグのチームの優勝は4年連続。阪神は15勝9敗でソフトバンクと並んだが、前年の交流戦順位(ソフトバンク9位、阪神10位)によって2位。巨人は4位に終わった。

 若手選手がベンチ前で涙を流していた。プレーオフ、クライマックスシリーズと敗れ続けた過去にようやく決別。王ホークスが、ソフトバンク4年目にして初のタイトルを手にした。

 「見ている方にはいい試合だったかもしれませんが、私にとっては大変苦しい戦いでした。ホークスらしい戦い方ができたと思います」

 2003年に阪神を下して日本一になって以来、日本では実に5年ぶりとなる王監督の優勝インタビュー。06年7月に胃がんの手術を受け、体重は5年前より約15キロ軽くなったが、ファンに向けていつもの野太い声を張った。

 5月20日の68歳の誕生日。孫のような年の選手たちから花束を受け取ると、試合前のミーティングで「おれはまだまだ熱く燃えていこうと思う」と自らに言い聞かせるように語った。

 手術翌年の07年は点滴続きで、腕には注射針の穴の跡が目立った。知人に「もう腕が痛いよ」と弱音を吐くこともあったが、術後3年目を迎えて体調も安定した。「人間の一番の楽しみが奪われたよ。食べることができないから」というものの、試合後はビール3杯を飲み干す。食事も一人前を完食することが多くなった。

 「(首位の)西武とは一時は7.5ゲームまで開いたのかな。でも、背番号が見える位置までやってきたからね。(リーグ戦再開後は)最初からムチを入れて戦いたい」

 交流戦で貯金を6つ蓄え、西武とは3ゲーム差。秋に本物の美酒を飲むため、指揮官の目は希望に満ちあふれていた。

2008/06/21(土) 「社会貢献好き」64歳女容疑者ズレた“信頼関係” 入居者焼き殺した「明確な殺意」
神奈川県綾瀬市の知的障害者施設「ハイムひまわり」に放火して全焼させ、4人を死傷させた殺人、放火容疑などで逮捕された施設所有者の志村桂子容疑者(64)は海外でボランティア活動に励み、近所からは「面倒見がとても良く、親切な人」と評判だった。が、施設の中では「施設の人からいじめに遭っている」と周囲に漏らすなど、鬱積(うっせき)を募らせていた。「火をつけてなくしてしまいたかった」。入居者を殺害するまでに発展した施設側との“歪んだ信頼関係”とは…。

■社会貢献への強い関心、世話好き…
 施設を運営する社会福祉法人「聖音会」(神奈川県鎌倉市)が志村容疑者所有の建物を知的障害者施設として賃貸契約を結んだのは平成6年のことだ。
 社会貢献に強い関心を持っていた志村容疑者と聖音会の思いが一致しての契約だった。
 志村容疑者は18年3月まで、世話人として施設で働いていた。入居者の朝食や夕食作り、身の回りの世話などを熱心にやり、ときには入居者の相談相手にもなっていた。
 「志村さんは入居者を自分の子供のように接していた」
 近所に住む主婦(60)はそう証言する。
 その志村容疑者はカンボジアやブラジルでのボランティア活動にも精を出していた。近所から古着を集めて送ったり、自ら海外に赴いて活動をすることもあったという。
 「野菜を分けてくれることもありました。とても気持ちの優しい人です」
 近所の主婦がそう語るように、志村容疑者は「世話好きな人」として通っていたようだ。
 ところが−。
 施設の中での志村容疑者の「顔」は、ずいぶん違っていたのだ。
■いじめ、給料…施設側との確執?
 関係者の話によると、志村容疑者は平成8年ごろから、食事作りをしないなど、態度に変化を見せ始めるのだ。
 このため入居者は朝食抜きで仕事に行ったり、夕食を食べないで寝ることもあったという。
 さらに志村容疑者は、入居者の私物の洗濯機を無断で使用することもあったという。
 こうした状態に対し、聖音会は志村容疑者を注意したこともあったという。
 志村容疑者の逮捕当日に会見した聖音会の小原勉理事長は「トラブルはなかった」としながらも、こう漏らしている。
 「志村さんの行動に振り回されているという感じは…ありました」
 しかし、志村容疑者の“言い分”はまったく違う。
 「洗濯機を貸してくれないなどのいじめを受けていた」
 「施設の風呂に入っていたら、『ただで入っている』と嫌みを言われた」
 “被害”を受けていたのは自分だと釈明しているのだ。断片的ながら判明する取調室での志村容疑者の言動からは、入居者に対し、徐々に鬱憤を溜めていった様子がうかがえるのだ。
 入居者へのいらだち以外にも志村容疑者は不満があったようだ。「給料を減らされた」などとも供述しており、金銭面での不満も増大していったようなのだ。
 聖音会などによると、世話人の仕事は月150時間勤務だったが、17年4月からは勤務時間に応じた時給制になり、給料は減額された。
 「体調を崩して休みがちだったため、志村さんからの申し入れで勤務時間を減らした」
 聖音会はそう話す。
 志村容疑者が貸していた施設の賃料も下がる。聖音会との家賃契約は平成6年から10年契約で「月額40万円」だったが、16年に4万円減額され、「36万円」になった。
 「入所者の負担にならないよう、賃下げを要求しました。スムーズな契約更改でした」
 聖音会はそう強調するが、昨年春ごろには志村容疑者が「別の利用方法を検討する」と聖音会に申し入れ、来年7月の契約満了で志村容疑者側に明け渡される予定になっていた。
 「『施設の上の人ともめている』と(志村容疑者が)よく話していた」
 志村容疑者と20年来のつきあいがあるという女性はそう証言した。彼女は志村容疑者からこう打ち明けられていたという。
 「ハイムひまわりも最初は条件が良かったが、更新の際にもめたと言っていた。志村さんもローンを払わないといけないのに『家賃を下げろ』とか、『志村さんの給料が高いから下げる』とか言ってきていたらしい。60歳になったから定年でやめさせられたようだ」
 志村容疑者は平成2年ごろからうつ状態で断続的に通院していたという。
■逃げられぬことを知り抜き…明確な殺意
 単にうさばらしに火をつけたのではなく、神奈川県警は志村容疑者に「明確な殺意」があったとみている。
 志村容疑者が火をつけた1階物置付近には、2階に通じる階段があった。県警は▽志村容疑者は、入居者が熟睡している時間を選んで火をつけている▽寝ているところに火をつければ、建物の構造上、入居者が逃げられないことを容疑者は十分認識していた▽2階の窓に転落防止用の柵があり、入居者が乗り越えられないことを容疑者は知っていた−などの理由が、「明確な殺意」を裏付けると県警はみて、殺人容疑を適用したのだ。
 県警は火をつけた手口や計画性、さらに詳しい動機などについて、志村容疑者を追及している。
 自らが所有する建物に火をつけ、4人もの死傷者を出す最悪の事件を引き起こしてしまった志村容疑者。十数年来の“取引関係”にありながら、聖音会との間に築いた信頼関係は最悪の結末を迎えた。
 避けることができなかった悲劇。聖音会の小原勉理事長はこう言って肩を落とした。
 「『社会貢献をしたい』という夢と、(現実の)ギャップがあったのかもしれません…」

6月絵日記の続き


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