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2008/04/15(火)
福岡78歳刺殺 20代男を逮捕 殺人と銃刀法違反容疑で
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福岡市早良区の自宅アパート前で14日、住人の田中久子さん(78)が刺殺された事件で、福岡県警早良署捜査本部は15日、同市中央区草香江2、無職、野地卓(すぐる)容疑者(22)を強盗殺人と銃刀法違反容疑で逮捕した。現場から南に約800メートル離れた同市城南区鳥飼で先月25日に女性が刺傷される事件が起きているが、調べに対し、野地容疑者は「いずれも私がやりました」と認めたという。
調べでは、野地容疑者は14日午後7時ごろ、早良区西新のアパート前の通路で、外出先から帰った田中さんの胸など十数カ所を果物ナイフで刺すなどして殺害し、金品を奪おうとした疑い。田中さんと面識はなかったが、県警は金に困って田中さんを襲ったとみて調べている。
県警は、野地容疑者の自宅マンションから、田中さんの殺害に使ったとみられる果物ナイフや事件当時に着ていたとみられるジャージーを押収。ナイフやジャージーには血液が付いており、県警は鑑定を進める。調べに対し、野地容疑者は「その通りです。間違いありません。お金がほしかった。2件とも私がやりました」と供述したという。
野地容疑者は田中さんを襲った際、アパートに住んでいる男性にいったん取り押さえられたが、振り払って逃走。放置された自転車の捜査や市民からの通報などから野地容疑者が浮かんだ。
司法解剖の結果、田中さんの死亡推定時刻は14日午後7時ごろで、死因は出血性ショックだった。刺されるなどした十数カ所の部位のうち胸の傷は肺まで達し、ほぼ即死状態だった。遺体には抵抗時にできる傷が手や腕に複数あった。
野地容疑者は独身で一人暮らし。住んでいるマンションは、田中さんが殺害されたアパートまで直線で約1.3キロ。また、3月25日夕に同市城南区鳥飼の路上で、女性会社員(31)が襲われ、ナイフで腹などを刺された事件現場までは約800メートルの距離だった。
◇指紋が決め手
福岡県警の長(ちょう)隆博・早良署長と花田利夫・県警捜査1課長は16日午前0時から記者会見し、野地容疑者の逮捕を発表した。花田課長は現場に残された自転車の指紋などが逮捕の決め手となったことを明かした。
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