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2008/03/09(日)
初マラソン中村友梨香が優勝 名古屋国際女子 高橋27位
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北京五輪の最終代表選考会を兼ねた「第29回名古屋国際女子マラソン」が9日、名古屋市の瑞穂陸上競技場を発着点に行われ、21歳で初マラソンの中村友梨香(天満屋)が優勝した。シドニー五輪の金メダリスト高橋尚子(ファイテン)や坂本直子(天満屋)、弘山晴美(資生堂)、原裕美子(京セラ)、大南敬美(トヨタ車体)ら強豪が最後の一枚となった五輪切符を目指したレースは、高橋が10キロ直前で遅れる波乱の展開となったが、新星・中村が制した。タイムは2時間25分51秒だった。
暖かいせいか、レースは、ゆっくりとしたペースで始まった。18キロ付近で、トップ集団が少しばらけ始め、トップ集団は、25キロ地点で、15人ほど。弘山と平田裕美(資生堂)が集団を引っ張っていたが、25キロを過ぎて原がトップに躍り出た。その後たびたび1位が変わった。中間点を過ぎて、6人の集団で、坂本直子(天満屋)がトップを奪い、30キロもトップで通過した。 31キロを過ぎて、堀江知佳(アルゼAC)が、坂本、原を振り払い先頭に立った。しかし、その直後、21歳で初マラソンの中村が堀江をかわして先頭にたち、33キロで単独トップ。後続を引き離した。2位には同じく初マラソンの尾崎好美(第一生命)、3位は加納由理(SW・AC)だった。 レース後、中村は「(単独トップになっても)すぐ後ろに人がいると思った。みんなのおかげで(オリンピックの)選考会に出られた。26分をやっと切れた。26分を着ることしか頭になかった。みんなに感謝したい」と喜びを語った。 高橋は、10キロ手前で、じりじりと遅れ始めた。最初の給水地点で、自分の飲み物が取れず、一般用に用意された水コップ3杯をとり、脚などにかけた後、口に含んだ。その直後に後退していった。沿道の市民らは、岐阜県出身の高橋に「がんばって」と暖かい声援を送った。 10キロで高橋とトップとの差は26秒。その後もスピードが上げられず、490メートルの差になった。15キロで2分も遅れ、25キロ直前では36位に沈んだが、最後は2時間44分18秒の27位でゴールした。
□「昨年8月に右ひざ手術」高橋尚子がレース後明かす
女子マラソンのシドニー五輪金メダリストの高橋尚子(35)は9日、名古屋国際女子マラソンのレース後の記者会見で、昨年8月に右ひざの手術をしていたことを明らかにした。
もともと持病だった右ひざの半月板がめくれて、関節に入り込んだ状態になったため、内視鏡手術で約50%を切除したという。高橋は「(レースまで)7か月でメスを入れることに躊躇(ちゅうちょ)はあったけれど、挑戦するために手術することを決めた」と理由を語った。
9日のレースで、高橋はトップから18分以上遅れ、2時間44分18秒で27位に終わった。注目される去就については「やりたいこともあるので、もう少し走らせてくださいと(所属先には)話をした。まだまだ陸上生活は続けていきたい」と意欲を見せた。
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