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2008/03/05(水)
海難事故 明石海峡で計3隻が衝突、1人死亡3人不明
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5日午後2時55分ごろ、神戸市垂水区の垂水漁港沖約3キロの明石海峡で、貨物船とタンカー計3隻が衝突し、中米・ベリーズ船籍の貨物船「ゴールドリーダー」(1466トン)が沈没した。乗っていたフィリピン人の男性船員9人のうち6人は釣り船などに救助されたが、1人が死亡、5人は無事。他の2隻の乗組員もけがはなかった。第5管区海上保安本部は巡視船16隻などを出し残る3人を捜索するとともに、大規模海難事故として対策本部を設置、業務上過失致死容疑などで関係者から事情を聴いている。
また、神戸海上保安部によると、ゴールドリーダーから油が流出し、海面に長さ3.5キロ、幅100メートルにわたって広がっている。
他の2隻は、第一タンカー(東京都中央区)所有のタンカー「オーシャンフェニックス」(2948トン、田代清晴船長ら乗員12人)▽栄政海運(兵庫県姫路市)の貨物船「第5栄政丸」(496トン、安井政雄船長ら乗員5人)。
5管本部によると、第5栄政丸がオーシャンフェニックスに右舷後方から接近。自動操舵(そうだ)で衝突間際まで気付かなかったという。オーシャンフェニックスは避けようと左にかじを切ったが間に合わず、第5栄政丸が右舷後部に衝突。オーシャンフェニックスは左にかじを切っており、左側にいたゴールドリーダーの右舷中央付近に衝突したという。
現場は「明石海峡航路」に入ってすぐの地点。航路は幅750メートルと定められており、3隻は衝突前、航路入り口を一斉に目指して、互いに接近するように航行していたらしい。
ゴールドリーダーは鋼材1800トンを積み堺市から韓国に向かう途中。オーシャンフェニックスはエチレン1600トンを積んで千葉県市原市から兵庫県高砂市を目指し、3隻とも西進していた。救助された6人中4人は近くにいた釣り船が、2人はオーシャンフェニックスが救助した。
大阪湾海上交通センターによると、事故当時、周辺海域は好天で、視界は良好という。現場は明石海峡大橋の東側。明石海峡は最も狭いところで幅約3キロしかないが、1日あたり800隻以上が通る国内有数の過密海域。
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