|
2008/01/05(土)
通り魔 「殺してやる」と叫んで次々襲う 恐怖の商店街
|
|
|
「おれを侮辱するんじゃねえ!」。5日午後、両手に包丁を持った少年は大声で叫びながら、逃げまどう通行人を次々と襲った。「直線で日本一長い」とされる東京・品川区の戸越銀座商店街。新年の買い物で訪れた大勢の人たちが、恐怖で立ちつくした。
通行人らによると、少年は戸越銀座駅東側の路上で持っていたバッグから包丁を取り出すと、いきなり近くにいた女性2人に背後から切りつけた。茶髪で黒いジャンパー姿。真っ赤な目を見開き「殺してやる」などと奇声を上げながら商店街を一直線に走り出した。
女性を店に助け入れた薬局店経営の男性(59)は「女性は路上でうずくまり『背中が冷たい』と言っていた。背中を触ったら血がべったりついた。周りで大勢の通行人が恐怖で立ちつくしていた」と声を震わせた。
少年は池上線の踏切を越え、さらに100メートルほど走ったところで男性のコートを切り裂いた後、車椅子の高齢の女性に襲いかかった。女性が必死に別の薬局に逃げ込むと、自動ドアをこじ開けて中に入ろうとしたという。
薬局の女性従業員(29)は「自動ドアの電源を切って入れないようにしたが、少年は包丁でドアを何度もたたいてきた。本当に恐ろしかった」と青ざめた顔で話した。
買い物客が逃げまどう中、少年が約450メートル走ったところに警察官が到着。少年の前をパトカー2台がふさぎ「包丁を捨てなさい」と呼び掛け、取り押さえた。逮捕の様子を見ていた自転車店経営の男性(64)は「最後は観念したのか、おとなしくパトカーに乗った。とにかく普通じゃなかった」と話していた。
|
|
|
|