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2007/08/08(水)
ついに出た、ボンズ756号!メジャー新記録にアーロン氏も祝福
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ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手(43)がナショナルズ戦の五回、今季22号ソロを放ち、通算756本塁打の大リーグ最多記録を更新した。薬物使用疑惑に揺れながら、1976年に引退したハンク・アーロンが保持していた記録を31年ぶりに塗り替えた。日本プロ野球では王貞治(現ソフトバンク監督)の868本塁打が最多記録。
バットを放り投げ、夜空に両手を突き上げた。花火が次々に打ち上げられる中、ゆっくりとダイヤモンドを一周。ボンズが756号を放ち、アーロンを抜いて大リーグ歴代1位に立った。
「打った瞬間に“入った”と思ったよ。最高だ。この記録は少しも汚れていない。少しも、だ」
ボンズが新たな本塁打王になった。ナ軍戦の五回一死走者なしで、先発左腕のマイク・バクシック投手(29)と対戦。フルカウントから内角寄りの84マイル(約135キロ)の球を約133メートル先の右中間席へ打ち込んだ。本拠地AT&Tパークを埋めた4万3154人のファンは総立ち。セレモニーのために試合は約10分中断した。
ボンズは家族や、歴代4位の通算660本塁打を放っている名付け親のウィリー・メイズ(76)と歓喜の抱擁。「オールタイム・ホームランリーダー」というアナウンスが流れた後には、想定外?の祝福メッセージが用意されていた。
薬物使用疑惑が晴れず、米国にはボンズの記録更新を歓迎しない意見もある。そんな中、当初は観戦しない方針を打ち出していたアーロン氏(73)が球場内の電光スクリーンに現れ、コメントを読み上げたのだ。
「技術と長年にわたる活躍、それに意志の強さ必要とされる偉業だ。過去100年間、本塁打は野球の中で特別な位置を占めてきた。歴史的な快挙を達成したボンズと、その家族を祝福したい」
マイクを手にしたボンズも感無量。感極まったのは「父さん、ありがとう…」と夜空を見上げたときだった。
4年前の8月に亡くなった父・ボビーは元大リーガー。ボンズは野球の基礎を厳しく叩き込まれた。例えばバットを持たずに構え、さまざまなコースに投げられた球を左手で捕る練習を反復。トップの位置から最短で球をとらえられるようになったという。756号は、父子で追いかけた夢の結晶でもあった。
「ファンやチームメート、支えてくれたみんなに感謝したい。生きている限り、それは忘れない。アーロンからのメッセージには感銘を受けた。次の目標はワールドシリーズのリングを(初めて)手にすることだ」
ボンズは、これで本塁打のシーズン(01年73本塁打)と通算で最多記録保持者となった。先月24日で43歳になっており、今季限りで引退の可能性もある。自分を上回るペースで本塁打を放っているヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手(32)ら強力な若手も控える。不滅の記録にするために、さらに本塁打を積み重ねる。
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