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2007/08/02(木)
関空 第2滑走路オープン 4000m級2本に
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関西国際空港の第2滑走路(4000メートル)が2日午前6時、オープンした。第1滑走路(3500メートル)と合わせ、大型機が発着可能な4000メートル級滑走路を2本備えることにより、管制システムが整う10月から、国内で初めて完全24時間運用が可能になる。昼間のピーク時の発着容量が大幅に拡大するとともに、アジアと欧米をつなぐ貨物輸送の中継拠点空港としての機能強化が期待される。94年に開港した関空は、アジア各国の国際空港に肩を並べ、新たなスタートを切った。 午前6時から第2滑走路付近で開かれた式典は、太田房江大阪府知事らが出席。関空を設置・管理する関西国際空港会社の村山敦社長は「言葉に表せない感動と喜びを感じる。新しい船出にあたり、豊かで活気ある未来にまい進したい」とあいさつ。6時18分、到着一番機となる日本航空の旅客便がバンコクから着陸すると、アーチ状の放水で祝福した。出発一番機は同10時50分過ぎ、全日空の旅客便が中国・杭州に向け飛び立った。貨物便も発着し、それぞれセレモニーで祝った。 第2滑走路に地上施設はなく、関空会社は今後、第2旅客ターミナルビルや貨物施設などの整備を進める方針。 関空は、01年9月の米同時多発テロや、新型肺炎SARSによる国際的な航空需要の落ち込みで旅客数が一時減少したが、その後は回復傾向にあり、今夏ダイヤの国際線就航便数は開港以来最高の週776便となった。特に経済発展が著しい中国便が約4割を占める。06年度の発着回数は約11万6000回で、テロ以前の水準まで回復し、今年度は国が2期事業の前提としている「13万回程度」も視野に入った。 経営面では、1期島の事業費が予想の1.5倍にもなり、関空会社は1兆2000億円もの有利子負債を抱え、年間の利払いは200億円以上に上る。しかし、経費削減効果や免税店など非航空系収入が好調なことから、07年3月期連結決算では98億円の最終黒字となり、90億円の政府補給金を除いても黒字を達成した。
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