|
2007/06/09(土)
ダルビッシュ好投も日本ハム連勝止まった
|
|
|
<ヤクルト3−2日本ハム>◇9日◇松山 ついに止まった。快進撃を続けてきた日本ハムが、ヤクルトに延長10回で2−3のサヨナラ負けを喫し、球団新を更新してきた大型連勝が、14でストップした。先発したエースのダルビッシュ有投手(20)が9回2失点11奪三振の好投も、味方は勝ち越せないまま延長へ。昨季ホールド王のセットアッパー武田久(28)につなぐ盤石リレーだったが、まさかの失敗。交流戦13試合目にして、初黒星がついた。 これだから野球は分からない。必勝を期したはずのダルビッシュの先発試合でサヨナラ負け。チームの勝ち頭の登板で、15連勝のシナリオはできていたはずだったが、記録的な大型連勝が思いがけずに止まった。「(6回に)本塁打を打たれていなければ展開は変わっていたと思う」。連勝ストップに、ダルビッシュはそう悔しさをにじませた。 1球をのぞけば「お坊ちゃん」といえる優秀な内容だった。9回まで打たれた安打はわずか3本。初見参の坊っちゃんスタジアムで躍動し、8回の代打武内の3球目には今季最速となる152キロをマークした。「久々に制球が良かったし、直球も切れていた」。今季4度目の2ケタとなる11三振も奪う堂々の投球をみせた。 6回、ラミレスへの1球に泣いた。内角へ入るツーシームを、あわや場外かという本塁打にされた。「見逃せばボールだったと思うが」。1点リードした直後の被弾にも9回124球を投げ抜き、ヒルマン監督からは「グッジョブ」と肩をたたかれたが、悔しさだけが募った。 過去11試合で2勝4敗と鬼門の屋外球場で白星を逃した。ズレータに満塁弾を浴びた開幕戦に続き今季2度目の屋根なし球場での登板だったが、昨年5月18日甲子園以来、387日ぶりの白星は付かなかった。苦手意識をほのめかす報道陣の問いに「投球内容を見てもらったら分かると思います」とぶ然とした表情をみせたよう、払しょくするには十分な内容だったが、勝てなかった。 高卒ルーキー吉川が6回途中まで7安打を浴びながらプロ初勝利を挙げた8日のゲームがあれば、9回裏に相手失策から逆転サヨナラ勝ちという幸運な試合もあった。5月19日から始まり過去11連勝だった球団新を更新した連勝ロードは、エースで止まるという皮肉な結果で終わった。 今季7勝目はお預けとなったが、6試合ぶり2ケタ奪三振と本領は発揮した。「これからまた勝っていけばいい」。強がりじゃない。次戦の雪辱へ、手応えは感じている。
|
|
|
|