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2007/06/07(木)
上岡龍太郎さん、笑いと涙の献杯−横山ノックさん「送る会」
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5月3日に中いん頭がんのため亡くなった前大阪府知事でタレント、横山ノック=本名・山田勇=さん(享年75)を「天国へ送る会」が7日、大阪市北区のリーガロイヤルホテルで開かれた。これまで沈黙を貫いてきた元相方の上岡龍太郎さん(65)は笑いあり、涙ありの献杯をささげ、ノックさんと最後に交わした“爆笑会話”も報道陣に明かした。
「ノックさん、あなたは僕の太陽でした」−。芸能界を引退した上岡さんが、この日、3時間だけ芸人に戻った。漫画トリオ時代の芸名「横山パンチ」として壇上に立ち、ノックさんの死後、初めて肉声を聞かせた。
「漫才師から参院議員、大阪府知事から最後は被告人に」と話すと、1000人を超える出席者から笑いが起きた。
さらに「血のしたたるようなTボーンステーキが大好き。マージャンが大好き。女性が大好きだったノックさん。お酒に弱かったノックさん、マージャンも弱かった、女性にも弱かった」と笑わせ、「いつでも、どんなときでも僕の味方をしてくれたノックさん」と振り返ったところで涙声になり、「本当にありがとうございました」「本当に、さようなら」。
だが、「芸人を送るのに涙は似つかわしくありません。不世出の大ボケ、横山ノックを精いっぱいの笑顔と拍手で天国に送ってください」としめくくり、献杯。白いスーツ姿でほほえむ遺影に深々と一礼した。
ノックさんが亡くなって1カ月。元相方の上岡さんと青芝フック(70)、落語家の月亭八方(59)らが発起人となり、「送る会」が実現した。
発起人あいさつでは、フックが、通夜の席で「こんな天然ボケは、これからも出てけえへん。なんとか送ってやろう」と話し合ったことを説明。ノックさんがかわいがっていた孫の祥太郎くん(8)も「横山マゴ」の芸名(?)で壇に上がり、「いまからタコの口をします」。口をとがらせて爆笑を誘った。
にぎやかにノックさんを天国へ送ると、上岡さんは珍しく報道陣の取材に応じた。最後に会ったのは昨年4月。「抗がん剤は飲んでるの?」「飲んでない」「頭、はげてるやん」「それは昔から」。それが最後の会話になったことを明かした。「きょうは僕のひと言ひと言に照れたり、つっこんだりしてるのがわかりました」「老けてタコやってるのを見たかった」としみじみ。最後は涙を見せず、「なんの努力もせずに…。すごい人でした」と笑わせた。
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