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2007/04/04(水)
「死んで生き返る」両親が言い聞かす…福岡の5人変死
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福岡県大牟田市明治町の永江茂夫さん宅から、3日、成人男女5人の白骨・ミイラ化した遺体が見つかった事件で、県警は4日午前、永江さん宅の実況見分に着手し、遺体の司法解剖を始めた。
一方、長男と、市内に住む三女、四女が県警の調べに対し、「幼いころから両親に『死んでも必ず生き返る』と言い聞かされた。5人は両親ら家族で、病気や飢えで死んだ」などと説明していることが4日、わかった。
永江さん方では数十年にわたり、早朝や深夜に室内から太鼓の音を響かせるなど、周囲と交流せずに生活しており、県警は宗教的な要素が絡んだ変死との見方を強めている。
【事件の内容】 3日午後5時45分ごろ、福岡県大牟田市明治町の永江茂夫さん(99)方で、5人が死亡しているのを訪れた県警大牟田署員が見つけた。遺体はいずれも成人で性別は不明。死後4〜20年経過しているとみられ、白骨化またはミイラ化していた。永江さんやその妻子と連絡が取れない状態が続いており、同署は遺体が永江さんら家族の可能性もあるとみて身元の確認を急いでいる。4日にも司法解剖して死因を調べる。
調べでは、遺体は木造平屋の3部屋で別々に見つかり、5人とも布団の中で寝た状態だったという。永江さんは妻と50〜60代の2男4女の8人家族。このうち永江さん夫婦と次男、長女、次女の計5人の行方が分かっていない。 三女、四女の2人は市内の別の場所に住んでおり、市職員が家族の行方を尋ねると「両親は長男が熊本の親類宅に連れていっている。しばらくしたら帰ってくる」と、あいまいな返事をしたという。また、昨年末、2人の兄とみられ、別居している60代ぐらいの男性が、敷地内の草取りに来ていたのを近所の人が見ており、同署は男性からも事情を聴いている。長男とみられる男性は、4日午前0時ごろ帰宅。玄関ドア越しに「新聞社の方ですか。ごめんこうむります」とだけ答えた。 「姿を見ることがなく、人けがない」と地区の民生委員が市に相談。市職員が3月中旬に訪問したが応答がなく、相談を受けた署員が訪問して遺体を発見した。 近所の人の話では、永江さん方は数年前から空き家状態で、人の出入りもなかったという。 現場はJR大牟田駅から北へ約2キロ離れた同市中心部の住宅地の一角。
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