本日のニュース
その日にあった出来事で一番気になったニュースを載せていきます。
ホームページ最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2007年3月
前の月 次の月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新の絵日記ダイジェスト
2009/02/08 <覚せい剤>高知の漁港に120キロ 中国籍の3容疑者逮捕
2009/02/07 モンゴルで日本語教師の女性遺体、強盗殺人か…北海道出身
2009/02/06 <殺人>23歳女性死亡 ストーカー相談直後 埼玉・草加
2009/02/05 円天事件 波容疑者、逮捕直前ビール飲み熱弁「冤罪だ」
2009/02/04 <窃盗>どうやって?たった1メートルのすき間から壁に穴 銀座の宝飾店強盗

直接移動: 20092 1 月  200812 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200712 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200612 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200512 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 6 5 4 3 1 月 

2007/03/13(火) 機首こすり、上がる火花=乗客無事に安堵−高知空港
前輪が出ず高知空港上空を旋回する全日空機。13日午前、乗員・乗客約60人を乗せたプロペラ機の行方を、関係者はかたずを飲んで見守った。いつ着陸を決断するのか。燃料はいつまで持つのか。テレビは「タッチ・アンド・ゴー」と呼ばれる手法で、滑走路に後輪だけを接触させて、着陸できるかどうか確かめるような映像を何度も流す。胴体着陸をリアルタイムで映し出す中継の映像に、日本中の目がくぎ付けになった。
 空港には、消防車のサイレンが鳴り響く。万が一の事態に備えるためだ。午前10時50分、最初の着陸予定時刻が訪れた。
 4分遅れの午前10時54分、白地に青の1603便の後輪が接地した。白煙が上がるが機首は宙に浮いたままだ。約20秒後、ついに機首が滑走路に接触した。地面とこすれ、何度も火花が飛び散る。しかし機体のスピードは次第に落ち、無事停止したように見えた。
 国土交通省7階の航空局運航課では、十数人の職員がテレビ中継を食い入るように見ていた。「国内で胴体着陸をしたことは記憶にない」と職員が緊張した表情で話す。
 テレビがついに着陸態勢に入った機体の映像を映すと、緊張感が最高に高まった。着陸は成功したように見える。職員らは「おー」という声を上げ、拍手したが、すぐにやめた。ある職員は「とりあえずは大丈夫そうだ。中の様子が分からない」と厳しい表情のままだった。
 空港では、停止した機体の周囲に待機中の消防車が近づいた。一斉に放水が始まる。懸念された火災発生はなかった。
 放水がやみ今度は、胴体着陸した機首を中心に空港職員が異常がないかどうかを点検。同11時6分、乗降用のドアが開き、消防署員らがあわただしく行き交った。
 約2分後、男性を先頭に無事、乗客が降り始めた。乗客はカバンやコートなど手荷物を手にしている。隣の人と会話する姿もあった。大きなけがをした人はなく、全員が近くに待機したバスに乗り込み、同15分ごろ、バスが動き出した。
 ◇全日空が陳謝

 全日空は13日午前11時40分から、東京都大田区の羽田空港内で記者会見を開いた。会見には、長瀬真常務と中村克己オペレーション統括本部副本部長が出席。冒頭、長瀬常務が「このような事故を起こし誠に遺憾。お客様、関係者に多大な迷惑をかけたことを深くおわび申し上げます」と述べて頭を下げた。前輪が下りなかった原因については、中村副本部長は「はっきりしたことは分からない。何かに引っかかっていたことなどが考えられる」と説明するにとどまった。
 ◇名刺の表裏に走り書き
 仕事で高知に向かっていた乗客の東大阪市の男性会社員(32)は「機内では『車輪が出ない。旋回して管制塔とやりとりをしている』とアナウンスがあったが、機内は落ち着いていた。もう機長に任せるしかない、と腹をくくった。着陸した瞬間、機内で拍手が起きた。とにかく無事でよかった」とホッとした表情だった。
 仕事で乗っていた大阪府茨木市の男性会社員(34)は「着地の際、ひどい衝撃はなく、ざっと滑るような感じだった。客室乗務員の指示で、額に両手をあてて重ね、前のシートに頭をつける姿勢をとった。到着後、妻に電話をしたが、安心した様子だった。上空を旋回した2時間は、緊張していて周りの様子も目に入らなかった。本当に不安だった」と話した。
  兵庫県尼崎市の会社員、滝原勇さん(58)は出張で搭乗。自分の名刺の表裏にトラブルの一部始終を書き残した。
 メモによると、午前10時26分、機長が「着陸の衝撃で前輪が出るかもしれない」と説明。着陸を試みた。その時は、通常時と同じような衝撃だった。しかし、うまくいかなかったため、再び、上昇。「あと10分ぐらいしか燃料がもたないので、胴体着陸する」とアナウンスがあった。乗客は冷静に指示を聞いていた。
 乗客は、前と後ろの席に詰めて座るよう指示された。頭の前で手をかさね、座席に頭をつける姿勢で着陸を待った。
 降りた際、「ゴーン、ゴーン、ゴーン」と3回ほど衝撃があったが、それでおさまり「ほっとした。助かった」と思ったという。
 「もしものことがあったら、家族に何があったか伝えたいと思って書いたメモだが、最悪の事態を免れ、本当によかった」と、笑顔で話していた。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.