|
2007/02/05(月)
車内に組幹部の射殺体=窓越しに撃たれる−東京・西麻布
|
|
|
5日午前10時10分ごろ、東京都港区西麻布4の路上で拳銃の発射音があり、駆けつけた警察官が、路上に止めた乗用車の中で頭と腹を撃たれて死亡している男性を発見した。警視庁組織犯罪対策4課と麻布署は殺人事件とみて、現場から逃げた2人組の行方を追っている。同課は暴力団同士の抗争事件に発展する可能性もあるとみて警戒を強めている。 死亡したのは、指定暴力団住吉会系の杉浦良一幹部(43)。調べでは、ヘルメットをかぶった2人組が徒歩で車に近づき、車の外から拳銃3発を発射したという。杉浦幹部は後部座席で倒れていた。 2人はそのまま逃げたが、現場近くの路上で拳銃1丁とバイクが見つかっており、同課は犯人が捨てたものとみて関連を調べている。当時、車内には運転席と助手席に2人の暴力団関係者が乗っていた。 現場は地下鉄六本木駅から西へ約800メートルの通称「六本木通り」沿いのビル街。杉浦幹部の所属する組事務所は現場近くにある。現場周辺は、大勢の人が集まり、一時騒然とした。 一帯の六本木地区の繁華街の一部は、05年9月に指定暴力団山口組の傘下に入った指定暴力団国粋会の「縄張り」。住吉会や他の在京の暴力団との間で、縄張りを巡る抗争が起きる可能性があるとして同庁が警戒していた。
■約1時間後、山口組系の事務所に銃弾
東京都港区の路上に駐車中の車の中で指定暴力団住吉会系幹部が射殺された事件で、事件から約1時間後の5日午前11時すぎ、現場から約1.5キロ離れた指定暴力団山口組系の組事務所に銃弾が撃ち込まれたことが分かった。警視庁組織犯罪対策4課は麻布署に捜査本部を設置。幹部射殺事件と組事務所への発砲事件の関連を調べている。 調べなどによると、山口組系組事務所は港区麻布十番1のビル5階に入居。玄関ドアに銃弾3発が撃ち込まれたが、けが人はなかった。 一方、射殺された住吉会系の杉浦良一幹部(43)が所属する暴力団は、別の暴力団と縄張りを巡るトラブルを抱え、杉浦幹部が交渉を担当していたとの情報もある。捜査本部は事件と関連がないか捜査している。
|
|
|
|