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2007/11/28(水) 香川・不明事件 3人の遺体発見 供述一変「坂出港に埋めた」
香川県坂出市のパート従業員、三浦啓子さん(58)と孫娘2人が行方不明になった事件で、坂出署捜査本部は28日午前、死体遺棄容疑で逮捕した三浦さんの妹の夫で元パン工場従業員、川崎政則容疑者(61)の供述に基づいて、坂出港岸壁にある資材置き場を捜索、土中に埋められた3人の遺体を発見した。

 姉妹は無職、山下清さん(43)の長女、茜ちゃん(5)と二女、彩菜ちゃん(3)。捜査本部は遺体の身元確認を急ぐとともに司法解剖して死因の特定を急ぐ。川崎容疑者は27日、「遺棄したのは山中」と供述したが、28日になって「坂出港の岸壁の砂利に埋めた」と供述を変えた。

 現場は川崎容疑者が約7年前から最近まで勤めていたパン製造会社のすぐそばで、資材置き場は高松市内の不動産会社が所有。約1メートル離れて穴が2つあり、1つには大人の女性、もう1つには女児2人が埋められていたという。捜査本部は同容疑者が土地勘のある場所を遺棄現場に選んだ可能性があるとみている。

 調べでは、川崎容疑者は15日午後6時ごろから翌16日午前7時50分ごろにかけて三浦さん宅に侵入、三浦さんと泊まりにきていた姉妹の遺体を運び出し、自分のワンボックスカーに乗せて遺棄した疑い。

 川崎容疑者は27日の取り調べで「3人は刃物で刺して殺害した。遺体は高松市と坂出市の境にある五色台のがけから捨てた」と供述。捜査本部は同容疑者を同行し山中を捜索したが、発見できなかった。

 28日朝も五色台付近の捜索に向かったが、川崎容疑者は現場に到着する前の車内で、3人の遺体を捨てたのは坂出港の一角とし「砂利や土砂の積もったところに埋めた」と供述を変えたという。

 このため、捜査本部は、坂出市江尻町のセメント会社付近の岸壁に捜索場所を急遽(きゅうきょ)変更。当初の開始予定より1時間以上遅れた午前10時半ごろから捜索を開始した。

 現場の岸壁は三浦さん宅の北西約2キロで、JR予讃線坂出駅の北東約2キロ。三浦さんの携帯電話の微弱電波が最後に確認された場所だった。

 これまでの調べで、川崎容疑者は「1人でやった」と供述しているが、殺害から遺棄までに相当の時間がかかったとみられ、捜査本部は共犯の可能性も視野に入れて慎重に調べている。



■常軌逸した「おねだり妻」 守屋前次官夫婦で逮捕

高級クラブでつけ回し、ブランド品のプレゼント…。前防衛事務次官、守屋武昌容疑者(63)の妻、幸子容疑者(56)が「身分なき共犯」として、夫とともに収賄容疑で逮捕された。妻が収賄罪の共犯として立件されるのは異例だが、山田洋行元専務、宮崎元伸容疑者(69)への“おねだり”は常軌を逸していた。「防衛省の天皇」と呼ばれた夫を尻に敷きながら、求め続けた接待漬け。「逆・夫唱婦随」のたかりぶりは刑事責任を問われることになった。

 幸子容疑者はノンキャリア職員として防衛省に入り、守屋容疑者と知り合って結婚した。
 守屋容疑者の中学・高校の先輩は「幸子さんは武昌と正反対に運動神経がよくて、とても明るい。武昌は幸子さんに引っ張られたんじゃないか。普通は妻が夫の行動をいさめるもんだけど、いっしょにやってたらスキャンダルになるよな」と話した。

 12年前からゴルフを始め、11年前から宮崎容疑者から過剰なゴルフ接待を受けていた守屋容疑者。もともとは幸子容疑者がゴルフ好きで、その腕前はハンデキャップでシングルクラスだったという。

 守屋容疑者をゴルフに誘ったのも幸子容疑者。上達の遅い守屋容疑者がいらだつと、「坊や、カッカしないの!」と子供扱いする場面も。守屋容疑者が官房長に就任し、偽名でゴルフをするようになると、幸子容疑者は旧姓と明るい子という意味を合わせた「松本明子」と名乗っていた。

 守屋容疑者が公務で多忙なときは幸子容疑者だけが宮崎容疑者とゴルフをすることも多く、「宮崎容疑者は幸子容疑者のお守り役だった。幸子容疑者をまるで守屋容疑者本人のように接待していた」(山田洋行関係者)。

 幸子容疑者への接待はゴルフにとどまらない。すし、中華、フレンチ、イタリアン…。幸子容疑者が「きょうはふぐを食べに行きましょう」と宮崎容疑者に率先してたかることもあった。また、高級クラブに友人7、8人を連れてカラオケに興じ、請求書を山田洋行に送るようクラブオーナーに指示。公然とつけ回しをしていた。

 さらに、贈り物のおねだりも。たとえば、宮崎容疑者がフランス出張する際は、フランス製の化粧品やアクセサリーの名前を挙げ、「ほしいのよねえ」と冗談交じりに語りかけ、実際にプレゼントしてもらったという。

 防衛省内には課長級以上の夫人が集まる親睦団体「美鳩会」があるが、幸子容疑者は守屋容疑者の出世に合わせ発言力が増し、守屋容疑者が次官時代は「女帝」として権勢をふるっていた。

 山田洋行関係者は「幸子容疑者は夫に輪をかけて宮崎容疑者にたかっていた。守屋容疑者は恐妻家だったので、何も言えなかったのだろう」と指摘している。


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