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2007/11/14(水)
ついに悲願のアジア王者だ!浦和、日本勢初のACL制覇!
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アジアチャンピオンズリーグ決勝第2戦(14日、埼玉スタジアム)やった!! アジア制覇だ!! 浦和がセパハン(イラン)戦に2−0勝利。2戦合計3−1として、日本のクラブとして初めてACLで頂点に立った。FW永井雄一郎(28)が先制ゴールを決めれば、日本代表MF阿部勇樹(26)が決定的な追加点。浦和はアジア代表として、12月のクラブW杯に出場する。
ずっと、この瞬間を待ち望んでいた。5万9034観衆が歓喜に酔いしれる−。真っ赤に染まったスタンドには、サポーターが人文字でつくった巨大な白い星が輝く。浦和が一度も負けることなく、悲願のアジア制覇を達成。日本のクラブとして初めて、ACLのタイトルを獲得した。緊張感から解き放たれた阿部の表情は、安堵に満ちていた。
「この試合にかけていた。なかなか経験できない雰囲気。どう喜んでいいか、喜び方がわからなかった」
前半22分、永井が先制弾。そして後半26分、阿部がこぼれ球をダメ押しヘッド。「何であそこにいたか、わからない。ラッキーです」と振り返るが、ゴールへの嗅覚が体を突き動かした。シャイな26歳が何度もガッツボーズ。ACL出場に魅力を感じ、新天地・浦和に移籍。6つのポジションをこなす頼れる男が、大舞台でも本領発揮だ。「サイドだと声援が近くに聞こえて、背中を押してもらえる」と、改めてサポーターに感謝した。
これまでACLでは日本のクラブはすべて1次リーグで敗退。しかし「Jリーグの一番がアジアの一番になれば、日本サッカーの底上げにもなる」(中村GM)。もちろん資金面で負担は増した。アジア各地にスタッフを派遣し、対戦相手や施設などをチェック。その労力や費用を藤口社長は「日本代表以上だと思う」と振り返る。
イランで行われた決勝第1戦の際にはUAE・ドバイで直前合宿。日本サッカー協会などの協力を得たが、それでもクラブはACLに1億円以上の経費をつぎ込んだ。優勝賞金は60万ドル(約6600万円)。金銭だけの問題でなかった。
Jリーグとの過密日程にもメンバーを大幅に入れ替えることなく戦った。選手は満身創痍。だがリーグで優勝してこそのアジアのタイトル。99年に年間15位、J2降格の屈辱を味わった浦和は、最後まで“二兎”を追い続ける。
「ここまで来られたのは、サポーターの力が大きい。きつくても、彼らの力に動かされた。そういう感覚は、やっている選手しかわからない」と主将のMF鈴木。埼玉県民の日ということもあって、今季最多となった観衆の前で、紙吹雪の中、高々とトロフィーを掲げる。
日本サッカー界に新たな歴史を刻んだ浦和。さあ、次は世界だ。各大陸の王者が集まるクラブW杯。浦和の野望はまだ終わらない。世界で赤い旋風を巻き起こす。
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