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2007/10/02(火) 巨人逆転サヨナラでV奪回
巨人が02年以来31度目のセ・リーグ優勝を飾った。優勝マジック1で迎えたヤクルト戦。1点を追う9回2死満塁で清水が遊撃に内野安打。ヤクルト宮本の悪送球を誘って5−4と逆転サヨナラ勝ちし、V奪回を果たした。03年に辞任した原監督が、屈辱をバネに監督として2度目の優勝。歓喜の輪の中で宙を3度舞った。さあ、次は日本シリーズ出場権をかけたクライマックスシリーズ。日本一の目標へ原巨人が突き進む。
 不器用な胴上げが、すべてを物語っていた。1点差の9回2死満塁の土壇場で清水が内野安打。相手失策を誘って逆転サヨナラ勝ちを見届けた原監督が、ベンチ前でコーチ陣と抱き合った。体をねじるようにして3度宙を舞い、崩れ落ちるように着地した。勝利の儀式は、わずかな時間で終わった。それでも、久しぶりの優勝の喜びは色あせない。涙はない。興奮した原監督は、いつものように目を充血させていた。
 原監督「今年のゲームを象徴するように粘り強く戦ってくれた。ここまで、選手も苦しかった。私も悔しかった。ファンも悔しかったでしょう。みんなそういう気持ちで戦ってきた。優勝の喜びをファンと分かち合えることが、一番の喜びです」。
 グラウンドの真ん中に用意されたお立ち台で、叫ぶようにしゃべり続けた。まだ日本シリーズ出場をかけたクライマックスシリーズが控えているが「クライマックスシリーズのことは考えず、今日は酔いたいと思います」。素直な気持ちを言葉にするだけだった。
 昨年の反省点を生かすことが、V奪回へのスタートだった。1番打者とストッパーの課題。「この弱点をどうするかが、今季を占う最大のカギ」。1番打者には開幕から高橋由を起用。守護神上原の誕生は、下半身のケガで、開幕から1カ月たった後だった。当初、出遅れた右腕を効率よく戦力に組み込むため、期間限定の構想だった。しかし、先発志向の強い上原を口説き落とした。

 横浜との開幕戦で新1番に抜てきした高橋由は、狙い通りに初打席の初球を本塁打した。肉体面の弱さに不安があったが、ペナント終盤まで本塁打争いを繰り広げ、期待以上の働きをした。上原は、9月11日のヤクルト戦で絶対的なストッパーとして最大の危機を救った。豪雨に見舞われ、試合再開となった9回裏1死一、三塁のピンチに連続三振に抑え、1点リードを死守。自力Vを復活させた試合だった。原監督は「あの試合が今季を象徴する一番の試合だった。どうしても勝ちたい、というオレの気持ちを上原がかなえてくれた」。投打の生え抜きの同学年コンビが、V奪回への“難関”を突破させた。
 絶妙なタイミングでのスパートが必要だった。「自分の勝ちたい気持ちが強すぎると、選手にプレッシャーを与えすぎる。ラストスパートのタイミングも間違ってしまう。チームの弱点は持久力。早くても失速するし、遅くても間に合わない。スパートのタイミングが明暗を分ける」とVへの道のりを探った。
 ムチを入れたのは9月4日の中日戦だった。主力投手の先発間隔を狭め、中継ぎにも待機させた。そんな起用を中日落合監督、阪神岡田監督とも批判するようなコメントがあったが、原監督は「焦っている証拠。相手も苦しいんだよ。相手の大将がこれなら何とかなる」と優勝を確信したかのような不敵な笑みを浮かべていた。
 空白の2年間が埋まった。03年9月、当時のフロントとの確執から辞表を出し、監督を辞任した。土井前球団社長に、原監督は「これからのジャイアンツは大変ですよ。本当に辞めていいんですね」と辞表を出しながらも、最後に確認した。監督という立場に未練を残したのではなく、チームを愛する気持ちの強さからくる未練だった。「もう決まっているから」という答えには寂しさを感じた。その屈辱からの歓喜。監督に再就任直後は「情熱」で、今年は「奪回」をモットーに掲げた。強い情熱で強い巨人の姿を取り戻す。屈辱にまみれた自らのプライドも奪回した。


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