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2007/10/18(木)
日本ハム球団初、2年連続日本シリーズへ
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ダルビッシュで決めた! パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージ第5戦で日本ハムが6−2でロッテを下し、球団初の2年連続日本シリーズ進出を果たした。今季初の中4日で先発したダルビッシュ有投手(21)が、7回途中5安打1失点と好投。大一番で今季パ相手に不敗だったロッテ成瀬とのエース対決に投げ勝ち、第2ステージMVPを獲得した。27日からは巨人、中日の勝者との日本シリーズ。92年の西武以来となる連続日本一を目指す。 ダルビッシュが、第2ステージMVPのお立ち台で言葉に力を込めた。「最高の気分です!」。呼応して超満員の本拠地札幌ドームのスタンドから、地鳴りのような大歓声が響いた。7回2死で降板したが、5安打1失点。今季初の中4日のマウンドでも、エースの重責は果たした。 リーグ奪三振王も、この日はわずか2個。実は風邪をひき、目は充血。「最後は力が入らなくて頭が痛かった。2、3日前から風邪気味で、だるさとしんどさがあった」。体調は最悪だったが、鼻孔の通りをよくするテープを張りながら力投した。降板を告げられた時は拒否する姿勢で、ボールをグラウンドに投げつけた。「回の終わりまで投げたかった」。途中降板に怒りをあらわにしたが、それほど充実した気力でカバーした。 大一番でのエース対決で負けられなかった。ロッテ成瀬は今季パ・リーグ相手に不敗で、防御率のタイトルを争ったライバル。心理戦も展開した。「向こうは多少、自分の投球ができないけど自分はできる。勝てると思います」。前日に挑発的に言い放ったが、「あれは(成瀬の)心の乱れを引き出そうと、あえて言った」と、涼しい顔で振り返った。 17日の練習後、珍しく帰るのが遅かった。登板前日はすぐに帰宅するが、ロッカー室で卓球を楽しんだ。1時間以上も鶴岡らと対決。あるスタッフは「寮に帰っても試合のことを考えるからでしょう」。強気発言の裏で、いつもとは違う緊張感を隠せなかった。 それでもこの日は朝から勝利の確信があった。寮から札幌ドームへのタクシーで、女性運転手と約1年ぶりに偶然再会した。「日本一になった時と一緒だった。絶対勝つと思った」。試合前、ブルペンのホワイトボードには、1安打完封勝利の予想スコアが記されていた。先輩投手らの激励メッセージにも、奮い立った。 球団初の2年連続日本シリーズ進出。ダルビッシュは「まだやらなきゃいけないことがあるので、日本一に突き進みたい」とキッパリ。2年連続日本一となれば90年から3連覇した西武以来だ。「小笠原さんのいる巨人でも、井端さんとかがいて、いやらしい中日でもいい。監督にもうちょっと付き合ってもらいます」と再び頂点を目指す。
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