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2007/01/05(金)
のぞみ型新幹線、台湾走る・高速鉄道が開業
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日本の新幹線システムを初めて海外に輸出した台湾高速鉄道が5日、板橋(台北県)―左営(高雄市)間の約340キロで開業、午前7時(日本時間同8時)に板橋駅からほぼ満席の下り1番列車(12両編成、989人乗り)が出発した。車両はJR東海道・山陽新幹線の「700系のぞみ」をベースとした700T。
南北の大都市を結ぶ高速鉄道の開業により、経済先進地域が太いパイプで結ばれ「1日生活圏」が誕生、台湾全土の経済や観光の振興に役立つと期待されている。
日本が欧州勢から逆転受注したため、車両や信号システム、土木工事など日欧の技術が混在、安全に懸念の声も出たが、昨年末に第三者検査機関と交通部(交通省)の最終検査にパス。1999年3月の着工から7年9カ月で開業に至った。
最高時速は300キロで、1日19往復を運行。在来線特急で4時間以上かかっていた板橋―左営間は最速で約一時間半に短縮された。工事が遅れた台北―板橋間も近く開業の見通しで、総営業距離は345キロとなる。
板橋―左営間の片道運賃は1460台湾元(約5300円)で、航空運賃より約30%安い。ほぼ同距離の東京―名古屋間ののぞみ運賃の半額。開業から15日間は「お披露目」のため通常運賃を半額に割り引いた。
開業時の運転士約30人はすべてフランス人ら欧州の高速鉄道経験者。事業主体の台湾高速鉄道公司は、台湾人の運転士や列車指令の養成を急いでいる。2005年10月末に予定していた開業が何度も遅れた上、試験運転中に小さな事故が相次ぎ、同社にとっては開業後の安全運行が最重要課題だ。
日本の政治家や財界人を招いた開業式典は2月の春節(旧正月)休暇以降に行いたい意向だ。
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