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2007/01/28(日)
強盗殺人 85歳母と61歳長男の刺殺体 東京・杉並
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28日午後3時ごろ、東京都杉並区桃井2、野元富恵さん(85)宅で、富恵さんと長男の新一郎さん(61)が死亡しているのを通報で駆けつけた警察官が見つけた。いずれも刃物で胸を刺されており、室内が物色されていたことから警視庁捜査1課は強盗殺人事件として荻窪署に捜査本部を設置した。 室内で新一郎さんのものとみられる財布が見つかったが、紙幣が入っておらずカード類がばらまかれていた。たんすの引き出しが開けられ、衣類も散乱していた。玄関は施錠されていたが、勝手口は鍵がかかっていなかった。 野元さん宅の新聞受けに新聞が3〜4日分たまっており、不審に思った近所の男性が同署に通報した。署員は1階の富恵さんの寝室で富恵さんの遺体を、2階の新一郎さんの寝室で新一郎さんの遺体を見つけた。いずれもふとんがかけられていた。 富恵さんと新一郎さんは2人暮らし。24日午後8時ごろ、別居している家族が富恵さんと電話で話していた。また、通報した男性は、同宅の浴室のあかりが25日ごろからついたままになっているのに外から見て気付いていたという。 現場はJR荻窪駅から北西へ約1.5キロの住宅地。荻窪署からも約300メートルと近い。
◇25日以降、応答なしに
付近住民の話では、野元さん親子は30年以上前から住み、夫とは10年ほど前に死別したという。近くの主婦(77)によると、富恵さんは昨年11月に町内会主催の絵画展覧会にランの水墨画を出品。「うまく描けたわ」と笑顔で話していた。三味線も習い、活発な人だったという。 別の主婦(55)は「去年、近所で同じ家に2度も空き巣が入り、物騒なことが起きるものだと警戒していたばかりだった。この辺りは静かな住宅街で、暮らすにはとてもいい場所なのに」と顔をこわばらせた。 富恵さんと50年以上の付き合いがあるという60代の女性は「背筋をいつもしゃんと伸ばした元気なおばあちゃんなのに」と驚きを隠さない。近くの60代の男性も「おはようございます」と元気に声をかけてくれる、しっかりした女性に映ったという。 野元さん宅に新聞を配達していた男性によると、今月25日以降、集金のため同宅を毎日訪ねたが応答がなかった。「新聞がたまっていたのでおかしいなと思っていたが、まさか事件が起きていたとは」と驚いていた。
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