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2006/08/23(水)
寅さんの相棒、関敬六さんが死去
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映画「男はつらいよ」シリーズなどで活躍したコメディアンの関敬六（せき・けいろく、本名関谷敬二＝せきや・けいじ）さんが２３日午前２時８分、肺炎のため東京・千代田区の病院で死去した。７８歳。栃木県出身。「オレが死ぬ時は質素に、延命措置も取らないで」の遺言で通夜は行われず、告別式だけが営まれる。故渥美清さん、谷幹一（７３）との“スリーポケッツ”で人気沸騰後、ただ１人浅草に残って橋達也主宰の「お笑い浅草２１世紀」の顧問格として３月まで浅草・木馬亭に出演していた。
引っ越したばかりの東京・葛飾のマンションで妻の恵子さん（７０）が会見。「３月の再入院から車椅子生活になったのでバリアフリーのここを見つけて７月に越してきたばかり。ここで１０日くらい暮らしたかしら…」と振り返った。持病の糖尿病に加え、親友だった渥美さんの９６年の他界にショックを受け、直後に脳梗塞（こうそく）で倒れ、入退院を繰り返した。
病院から容体急変を伝える電話が、恵子さんやたった１人の弟子・遊六（３３）に入ったのが２３日午前１時ごろ。谷幹一が名付け親の長男・太朗さん（４２）、渥美さんが命名した二男・次朗さん（３４）夫妻らが駆けつけた時には既に他界していた。
恵子さんは「いい顔してました。自分で“オレが死ぬ時は延命措置は取らないで。お医師様”って書いていたくらいですから。自然に眠ったような顔でした」としんみり。遺体は葛飾区内の告別式会場に安置された。
関さんが体調を再び崩して入院したのは昨年１１月。この時にも危篤状態になり家族が集められたが、回復した。１２月に関東近県で行われた「お笑い浅草２１世紀」公演は、「病院から車で舞台へ、終演後も車で病院へ」（担当医）の条件付きで出演。橋達也座長らをホッとさせた。
３月２５日に再入院。以来、車椅子の生活となった。舞台への思いは強く、毎日午後１時くらいになると「出番だ！」と支度をするほどだった。６月１日に退院、１１日に再々入院した。遊六は「“人をバカにしたような芸はいけない”といつも教えられました…」と肩を落とした。
友人たちからの電話がひっきりなしにかかる“新居”。恵子さんと遊六は「通夜はしません。告別式だけです」と応対に追われた。
◆関 敬六（せき・けいろく）本名関谷敬二。１９２８年（昭３）３月２５日、栃木県足利市出身。陸軍に従軍した後、法政大学政治経済学部に進学。卒業後の５２年に「エノケン劇団」に入り、翌年から浅草のフランス座に所属。５９年に渥美、谷と「スリーポケッツ」結成。外国アニメの吹き替えで「ムッシュムラムラ」は子供たちの流行語になった。７５年に自ら劇団「関敬六劇団」を立ち上げ、浅草の舞台を中心に活動した。
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