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2006/08/18(金)
ロッテ小林雅が史上3人目の通算200S
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ロッテ小林雅英投手(32)が、史上3人目の通算200セーブを達成した。日本ハム戦で、4−1の9回に登板。1安打こそ許したが、アウト3つはすべて三振で奪う快投で今季34セーブ目を挙げて節目のセーブを手にした。プロ入り8年での到達は大魔神・横浜佐々木(日刊スポーツ評論家)、ヤクルト高津より早い“史上最速”。この日も当たり前のように最後を締めくくり、3位日本ハムに3ゲーム差と迫る3連勝に貢献した。 最後は146キロの内角直球だった。9回表2死二塁。小林雅が代打小田を空振り三振に仕留める。強い体の振りをそのままに、180度回転しながら中堅方向に向かいガッツポーズした。史上3人目の通算200セーブ達成。入れ込むことなく、冷めることもなく、淡々と積み上げてきた大台だった。 99年生まれで7歳になった愛娘から、お立ち台で花束を受け取った。プロ2年目の1歳のときに初セーブ。抱き上げた200セーブの糧に「重くなりました。でかくなりました。生意気になりました」と表情を崩す。「あまり200を達成したという実感はない。チームメート、監督、コーチ、野球をやってる環境を整えてくれる人のおかげです」と話した。 抑えに君臨して6年、1度も2軍降格はない。痛くても痛いとは言わない。強じんな体が基本になっているが、立場を勘違いしない気の持ちようがある。昨オフに2年契約を結んだが、インセンティブ(出来高)にセーブ数をいれることを拒否した。「セーブは自分の力でどうにかなるもんじゃない。チームメートに変なプレッシャーを与えたくない」。重ねたセーブ数は、感謝の数でもある。 7年の抑えで最も記憶に残っているのは「去年の失敗」という。ソフトバンクとのプレーオフ第2ステージ第3戦で4点リードの9回から登板し、火消しに失敗。娘から「バカッ」と一喝された。「それで救われた」と、本来の思い切りの良さを取り戻し、日本一、アジアNO・1へとけん引した。だが、あの失敗で「自分の体とか考え方が変わったというのはない」と言い切る。培ってきた感覚を、呼び覚ますだけで十分だった。 今季は34セーブまで来た。チームにとっての必要性は29セーブを挙げて優勝した昨季より高まっている。「まだ32歳です。もっともっと上を目指していきたい」。3位日本ハムに3ゲーム差。守護神の上昇志向が、チームの勢いに変わる。
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