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2006/07/12(水)
元人気アイドル甲斐智枝美さん43歳自殺
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10日に急死した80年代の人気アイドル甲斐智枝美さん(本名・長谷部智枝美、享年43)が首つり自殺していたことが12日、分かった。長男を生んだ後から不整脈などの体調不良を訴え、悩んでいたという。この日、千葉県習志野市の斎場で営まれた葬儀には、ホリプロの3年先輩の歌手榊原郁恵(47)ら約100人が参列した。好きだった花に囲まれ旅立った。 関係者によると、智枝美さんは亡くなる前日の9日に中3の長男と小6の二男が所属するサッカーチームの練習に付き添い、通常より遅めに帰宅。入浴を済ませ就寝したという。翌10日朝になって智枝美さんが起きてこないことから、子供が起こしに行って変わり果てた姿になった智枝美さんを発見した。
午前6時45分ごろ、智枝美さんの自宅からの119番通報で駆けつけた救急隊員が、智枝美さんの心肺停止を確認。自宅2階の寝室で首をつって亡くなっていた。千葉県警習志野署が自宅で検視を行い、自殺と断定した。 近所の人などによると、智枝美さんは91年に長男を出産したころから、不整脈を訴えるようになった。数年前には2〜3週間の入院も経験。普段は笑みを絶やさない智枝美さんだったが、時折、体調のことで悩んでいるような姿が目撃されている。 この日の葬儀には、生前に親交のあった約100人が参列した。数年前から生花店で働き「いつか店を持ちたいな」と語っていた花の好きの故人のため、祭壇は多くの花で囲まれ、戒名も「花香妙智信女」と「花香」の2文字が刻まれた。 所属したホリプロの先輩、榊原郁恵も最期の別れに駆けつけた。90年に芸能界を引退した後でも、年賀状のやりとりを欠かさなかった。頼れる先輩に、数年前には仕事復帰を相談していた。「電話で相談を受けました。子どもに手が掛からなくなったからと言って。今思えば、力になれなかったことが残念です…」。榊原はそう言うとキュッと唇をかんだ。 出棺の際、位牌(いはい)を抱いた夫の徹氏(43)は泣き明かした目を真っ赤にはらしていた。その横で、遺影を持った長男と二男は涙を必死にこらえていた。遺影はメガネをかけたエプロン姿。普段着で気取ることなく、やさしくほほ笑むいつものお母さんの写真だ。 徹氏は「わが家は、智枝美を中心にして子どもが3人いるような家族でした。智枝美がいなくなって、これから3人でどうやっていくのか。今はパニックで何も言えません」。堀越学園の同級生で、10年来の愛を実らせて結婚してから16年。突然の悲報を、まだ受け入れられない様子だった。
◆甲斐 智枝美(かい・ちえみ)本名・長谷部智枝美。1963年6月16日、福岡・大牟田市生まれ。「スター誕生!」で29代チャンピオンに輝いたのを機に80年6月「スタア」で歌手デビュー。「チェミィ」の愛称で人気アイドルとして活躍。女優としては「野々村病院物語」「女7人あつまれば」などのドラマに出演した。
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