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2006/06/23(金)
ジーコ日本惨敗、玉田先制弾も終戦/F組
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サッカー日本代表は22日、ドルトムントW杯スタジアムでブラジルと対戦し、1-4で敗れ、1次リーグ敗退が決まった。前半34分、FW玉田圭司(26)が、左足で先制点を挙げたが、前半ロスタイムにFWロナウド(29)にヘディングシュートをたたき込まれると、後半8、14、36分と立て続けに失点。2大会連続の決勝トーナメント進出はならなかった。 決勝トーナメントを目指したジーコ・ジャパンの挑戦は王者にはね返された。 奇跡への序章かに思えた。ブラジルの強固なゴールマウスをこじあけたのは、今大会初のスタメンとなったFW玉田の左足だった。前半34分、左サイドでボールを受けたDF三都主が前のDFを交わし、DF裏へスルーパス。右サイドから、オフサイドラインぎりぎりを流れてきた玉田が抜け出し、角度のないところから、左足を振りぬいた。ニアサイドのゴール左上。ここしかないというところに、強烈な弾道を突き刺した。 日本人サポーターに向かって、両手を広げながら近づいていく。両手でグイグイとガッツポーズを繰り返す。02年日韓W杯準決勝・トルコ戦から4試合続いていたブラジルの連続無失点試合を打ち破った。しかし、それよりもブラジル相手に2点差以上をつけて勝ち、決勝トーナメントへ進出するために、勇気付ける先制弾だった。 ジーコ監督は試合前まで、スタメンを選手に伝えなかった。「今は特別なシチュエーション。全員が、自分が90分間、出るんだという準備をしてくれ」。豪州戦を落とし、クロアチア戦は引き分けた。ブラジル戦で2得点差以上の勝利が必要になった。指揮官は4年間で初めて、スタメンを隠した。 今大会2試合無得点の2トップ・FW高原、柳沢を外し、玉田、巻をスタメンで送り出した。FW巻は前半24分に、右CKからヘディングシュートを放つと、さらには、ミドルシュートも試みた。玉田もDFの裏を突く動きで、サイド突破をみせ、指揮官の抜てきに応えようとした。 だが、皮肉にも、この得点が王者の目を覚ましてしまった。後半ロスタイムに失点すると、後半8、14分と立て続けに失点した。その直後、中田浩を投入し、ボランチの中田英をトップ下に上げ、逆襲態勢を取った。さらに、後半21分には、巻と代わって入ったばかりのFW高原が負傷退場。大黒を入れ、攻勢を試みたが、王者ブラジルの壁は厚かった。 試合終了のホイッスルが鳴ると、中田英はグラウンドに倒れ込み、動けなかった。日本サッカー史上最強のメンバーがそろったジーコ・ジャパン。しかし、残ったのはF組最下位という結果だった。
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