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2006/06/16(金)
<テポドン2号>米国、北朝鮮に警告「挑発は一層孤立に」
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マコーマック米国務省報道官は16日、北朝鮮が長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射準備を加速させているとみられる問題で、「挑発的行為は北朝鮮を一層孤立させるだけだ」と指摘し、米国は監視体制の強化など「必要な予防措置」を取ると警告した。米朝関係筋によると、米国の偵察衛星写真ではミサイル発射基地のミサイル周辺に燃料タンクも確認されたという。 マコーマック報道官は定例会見で、米国は東アジア周辺国と協調し、「発射は挑発的行為であり、北朝鮮を世界から一層孤立させるだけだとのメッセージを送っている」と説明した。また、長距離弾道ミサイルの発射凍結(モラトリアム)を約束した北朝鮮が発射実験を行えば、「国際社会との誓約を破る新たな例になる」とクギを刺した。 国務省当局者によると、ミサイル発射の自制を求める米国のメッセージは中国や韓国を通して北朝鮮に伝えられた。 一方、米朝関係筋によると、米国の偵察衛星情報では、北朝鮮北東部の咸鏡北道の発射基地で「組み立てられたミサイル」の周辺に、燃料缶とともに「多くの人の動き」が確認されるという。しかし、液体燃料注入が始まったかどうかは不明で、衛星での確認も困難だとした。 15日に一部報道で発射が「早ければ今週末」とされたのは、燃料注入に2〜3日が必要と見られることに基づく推定と見られる。同関係筋は「衛星情報だけを見れば、北朝鮮はミサイルの発射態勢に向かっている。しかし、基地周辺の動きは、(偵察衛星に)わざと見せているようにもみえる」と指摘した。 北朝鮮が金融制裁問題などでのこう着状態打破を狙って、偵察衛星を意識した示威行動を行っているとの見方は排除されていない。また、別の関係筋は「ミサイルが発射台に搭載されたという情報は正しくない」と指摘した。ただ偵察衛星情報には限界があり、ミサイル発射の有無は北朝鮮指導部の判断次第という状況だ。
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