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2006/06/10(土)
ドイツ4発でW杯開幕!ラーム豪快1号、コスタリカに圧勝!
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ドイツW杯が開幕。開催国ドイツ代表が開幕戦でコスタリカ代表を4−2で下し、西ドイツ時代の90年イタリア大会以来、4大会ぶり4度目の世界制覇へ白星発進した。FWミロスラフ・クローゼ(ブレーメン)が自身の28歳の誕生日を祝うバースデー弾2発。6万人以上が埋めた地元スタンドを熱狂させた。
大歓声がスタンドに地響きを起こす。静まりかけた6万超の観衆を一瞬で沸き返らせたのはやはりエースだ。1−1の前半17分、FWクローゼがMFシュバインシュタイガーの右からのクロスに左足を伸ばす。同点にされた暗いムードを振り払う一撃だった。
「ミヒャエルが出られないのなら、他の選手が責任を持って戦うのが当然。やるしかない」
クローゼはこう気合を入れてピッチに向かっていた。全世界が注視する開幕戦。大黒柱のMFバラック(バイエルン)が2日の親善試合・コロンビア戦で痛めた右ふくらはぎは完治せず、8日の前日会見でクリンスマン監督が明言した通り欠場した。9日付の現地紙ビルトに本人が明かしたところでは、バラックは前夜、チームドクターに強行出場を直訴したが却下された。
「彼の欠場は痛い。だが、これでチームが“骨折”してしまったわけではない」とクリンスマン監督。バラックに無理はさせず残る選手を信頼して送り出した。
選手は期待に応える。開始6分、チーム一の小兵1メートル70の左サイドDFラームの痛烈ミドル弾で先制。一時は同点にされたがイヤな流れ断ち切ったのがクローゼだ。今季26試合25得点のブンデスリーガ得点王が、もう1人の大黒柱として“ゲルマン魂”を発揮した形。後半16分にも2発目を決め、28歳の誕生日を自ら派手に祝った。
東西分裂の歴史を象徴するように、決勝で涙をのんだ前回02年日韓大会以降のチームに対する世論は揺れていた。GKの定位置を固定せず、カーン(バイエルン)とレーマンを併用するなどしたクリンスマン監督には批判が相次いできた。しかし、開幕ムードが高まるにつれ、90年の東西統一後初めて“主催”する世界的イベントの成功に向け、酷評を続けていたメディアも含め国全体が1つになっている。
日韓大会は5得点で得点王争い2位だったクローゼ。今大会は得点王候補に挙がるが「自分よりもチームが勝つことが大事」と4年前のリベンジだけを目指す。
その日韓大会の開幕戦は、前回優勝のフランスがセネガルに敗れる波乱の幕開けだった。しかし生まれ変わったドイツは崩れない。90年以来4度目、74年以来32年ぶりの自国開催Vへの確かな一歩を踏み出した。
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