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2006/04/07(金)
民主党代表選 小沢氏が大差で選出 菅、鳩山両氏起用へ
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民主党は7日午後、東京都内のホテルで両院議員総会を開き、偽メール問題での前原誠司代表(43)の引責辞任に伴う代表選を実施した。党所属国会議員191人(1人欠席)による投票の結果、小沢一郎前副代表(63)が過半数の119票を獲得、72票の菅直人元代表を47票差で破り、新代表に選出された。小沢氏は選出後の記者会見で、菅氏や鳩山由紀夫幹事長を重要ポストで処遇し、挙党態勢を確立する考えを表明。8日に党人事の骨格を決める。メール問題で国民の信頼を失い、結党以来最大の危機に陥った民主党は、自民党幹事長も務めた「剛腕」の小沢氏に再生を託すことになった。新代表の任期は今年9月まで。 小沢氏は両院議員総会の演説で「まず私自身が変わらなければならない」と述べ、強権的と批判されてきた政治手法を改め、円満な党運営に当たる考えを示した。 党人事について、会見で「菅さんとの関係でいえば二人三脚。鳩山氏も挙党態勢の維持のために腐心していただいた。3人の力を合わせてやることも考えなければいけない」と、菅、鳩山両氏の名前を挙げ、執行部入りを求める考えを示した。 小沢氏が「全身全霊を尽くして一生懸命頑張る」と述べたのに対し、菅氏も「小沢さんが先頭に立ち、私も含めて一体となれば絶対に自民党に負けない」とエールを送り、協力を約束した。 また、小沢氏は「もはや若くなくなった体に最後のムチを入れて立ち上がった。このままでは、私の政治生活の幕を閉じるわけにはいかない」と述べ、政治生命を懸けて政権交代を目指していく考えを強調した。 政策分野では、行政改革推進法案など今国会で審議中の重要法案について、党内で早急に対案を取りまとめ、自民党との違いを打ち出す方針。 基本政策については、人づくりの重視▽地域主権の国づくり▽経済社会の真の構造改革−−の3点を内政の重要課題に挙げた。外交・安全保障分野では、国連中心の原則を確立することや、日米関係を基軸としながらも、アジア外交の強化を訴えた。 【略歴】小沢氏は当選13回。自民党時代に田中角栄元首相に寵愛(ちょうあい)され、自治相などを経て89年に47歳で自民党幹事長に就いたが、93年に離党。同年、非自民の細川連立政権誕生の立役者となった。その後、野党に転じ、新進、自由両党で党首を歴任。自由党党首として99年に自民党と連立を組んで与党に復帰したが、00年に政権を離脱。03年9月に民主党と合併した。
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