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2006/04/12(水) リンチ殺人 警察権の不行使…賠償命令 宇都宮地裁
栃木県上三川町の会社員、須藤正和さん(当時19歳)が99年、少年グループに監禁、リンチされて殺害された事件で、須藤さんの父光男さん(55)と姉が県や加害者とその両親を相手取って計約1億5300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が12日、宇都宮地裁であった。柴田秀裁判長は「警察権を行使しなかったことで、殺害行為の招来を防止できず死亡に至ったと言える。警察権の不行使は国家賠償法の違法な公権力の行使に該当する」と判断。県と加害者に計約1億1200万円の支払いを命じた。このうち約9600万円について県に連帯して賠償責任があると認めた。
 裁判は、県警の捜査怠慢と須藤さん殺害との因果関係が最大の争点となった。判決は、(1)県警は遅くとも99年11月には、須藤さんに生命の危険が切迫していることを認識していたか、十分認識できた(2)加害者の身柄拘束などで、須藤さんの生命を救い得たと認められる。警察権行使によって、加害行為を回避することが可能だった−−などと判断。捜査怠慢と殺害との因果関係を認めた。
 訴えによると、須藤さんは99年9月末から会社の同僚4人に拉致され、乗用車などに監禁されて東京都内を連れ回された。その間、熱湯を浴びせられるなどのリンチを受け続け、同12月2日、首を絞められて殺害され、遺体を栃木県市貝町の山林内に埋められた。
 須藤さんの両親はその間、「借金を強制されているようだ」などと、県警石橋署(現下野署)に再三、捜査を要請。銀行の現金自動受払機でお金を降ろそうとした正和さんが男4人に囲まれ、顔にやけど状のけがを負った様子を映した防犯ビデオがあり、確認してほしいなどと依頼しても、同署は要請を放置したと主張。うち3人と県を相手取って01年に提訴した。
 3人のうちリーダー格の男(当時19歳)は無期懲役の高裁判決が確定、共謀した男2人(いずれも当時19歳)は宇都宮地裁で無期懲役と、懲役5〜10年の不定期刑の判決が確定した。共謀した2人側とは、民事裁判でも和解が成立している。
 事件発覚後、県警は当時の本部長が「担当した署員らは、仕事に対する取り組み方に欠けるものがあった。積極的に対応していれば、被害者を保護できたかもしれない」と捜査に不手際や怠慢があったことを認め謝罪した。だが、口頭弁論では一転、捜査の違法性を否定。両親の届け出からは切羽詰まった危機意識を見て取れず、須藤さんの命に対する具体的な危険性を予見できなかったと主張して争った。
 県警の捜査怠慢と殺害の因果関係を争った裁判では、神戸市で02年、大学院生が暴力団組長らに殺害された事件で、因果関係を全面的に認め兵庫県に約9700万円の支払いを命じる高裁判決が確定している。一方、99年に埼玉県桶川市と兵庫県太子町で起きたストーカー殺人事件では、高裁は捜査の怠慢を認め県に賠償を命じたが、いずれも捜査怠慢と殺害との因果関係は否定している。


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