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2006/03/20(月) <原田雅彦>引退会見 「ジャンプは人生そのものだった」
長野冬季五輪のノルディックスキー・ジャンプ団体の金メダリストで、五輪に5大会連続で出場した原田雅彦(37)=雪印=が20日、札幌市内のホテルで引退会見をし、「四半世紀飛び続けたジャンプは人生そのものだった。(目標を)何もかも達成し、悔いはありません」と晴れやかな顔で語った。
 原田は引退の理由について「再び世界の頂点に立つことに限界を感じた。競技者としてのプライドがあり、引き際は自分で決めた」と説明。引退を妻恵子さん(37)に告げた様子を説明すると、感極まって涙ぐんだ。原田は同市で25日にある伊藤杯ジャンプ大会に出場した後、4月から雪印のコーチとして後進の指導に当たる。

 ◇「妻も一緒にジャンプを飛んでいたと思う」
 引退を決めたのは、トリノ五輪後。帰国した2月下旬、妻恵子さん(37)に「ぼろぼろになるまで飛び続けるとの目標を、トリノまでの4年間で達成した」と明かした。恵子さんは驚いた表情を浮かべた後、「とうとうその日が来たんだね。決めたからには後悔のないように進んで下さい」とねぎらった。原田選手は「妻も肩の荷が下りたのだろう。妻も一緒にジャンプを飛んでいたと思う」と話す。
 ファンの前ではいつも笑顔。「笑顔で接すれば、笑顔が返ってくる。僕の生きざまであり、最大の武器」。だが、「失敗がいつも派手なので、落ち込むことも多かった」とも。「本当は家族の前で、もっと笑顔でいたかった」。時に落胆した原田選手を、恵子さんら家族が支えてきた。
 「4年後のバンクーバーも、その次も目標に入れたい」と公言していた原田選手。ファンを裏切ることになったことに、「その気持ちは今でも変わらないが、競技者としてジャンプ(の限界)を判断したと理解してほしい」と苦しい胸の内を表現した。一方で「70歳になったら、国体で飛ぼうかな」と報道陣を笑わせた。


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