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2006/02/05(日)
拉致犯の身柄引き渡しを要求、北は拒否…日朝協議
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日朝政府間協議は5日、北京市内のホテルで2日目に入り、日本が最重要課題と位置づける日本人拉致問題の協議を行った。
日本側は、拉致被害者の生存者の帰国や、真相究明、元工作員辛光洙(シン・グァンス)容疑者ら実行犯の引き渡しを要求した。北朝鮮側は、横田めぐみさんの「遺骨」が別人のものだった問題について、日本側の遺骨のDNA鑑定結果に異論を唱えるなど、進展はなかった。
協議は、昼食をはさみ、計約9時間に及んだ。日本側から梅田邦夫外務省アジア大洋州局参事官ら、北朝鮮側から金哲虎(キム・チョルホ)外務省アジア局副局長らが出席した。
日本側は、「拉致問題の解決が国交正常化の条件である」との立場を改めて協調した。辛容疑者のほか、拉致実行犯の金世鎬(キム・セホ)容疑者、日航機「よど号」乗っ取り犯の魚本(旧姓・安部)公博容疑者の引き渡しを求めた。北朝鮮に拉致されたと見られるタイ人女性アノーチャ・パンジョイさんの問題も提起したと見られる。
北朝鮮側は、「拉致問題は解決済み」との基本的立場を崩さなかった。金副局長は協議後、「私たちは拉致問題の解決のため誠意と努力を尽くした。これから何をやるかについては検討が必要だ。(両国の)見解と立場には大きな食い違いがある」と語った。日本側の辛容疑者らの引き渡し要求については、「私たちの立場を明白に表明した」と述べ、拒否したことを明らかにした。
日本側は北朝鮮側の説明で不十分な点について、8日以降に拉致問題の協議を再び開き、説明を求めることも検討している。日朝は6日午前、国交正常化交渉を行う。
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