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2006/02/12(日)
上村5位、メダルに届かず=ジャンプの原田は予選失格
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第2日の11日は、フリースタイルスキー・モーグル女子決勝で上村愛子(北野建設)が5位に入り、98年長野大会7位、02年ソルトレークシティー6位からさらに順位を上げ、五輪3大会連続入賞を果たした。3大会連続のメダル獲得がかかった里谷多英(フジテレビ)は15位、18歳の伊藤みき(滋賀・近江兄弟社高)は20位だった。前回4位のジェニファー・ハイル(カナダ)が優勝した。 ノルディックスキーのジャンプはノーマルヒル予選で、葛西紀明、伊東大貴(ともに土屋ホーム)が、予選免除の岡部孝信(雪印)とともに12日夜(日本時間13日未明)の決勝に進んだ。 しかし、5大会連続出場の37歳・原田雅彦(雪印)は95メートルを飛んだものの、体重に比べてスキー板が長すぎる規則違反で失格となった。253センチの板を使う原田は体重が61キロ以上なければならなかったが、60.8キロで200グラム足りなかった。 スピードスケート男子5000メートルはチャド・ヘドリック(米国)が優勝し、宮崎今佐人(緑陽会)は21位、牛山貴広(エムウエーブ)は27位だった。フィギュアスケートはペアのショートプログラム(SP)で、井上怜奈がジョン・ボルドウィンと組んで米国から出場し、6位につけた。29歳の井上は日本代表として過去2度の五輪出場経験があり、今回が12年ぶりの出場。SPでトップに立ったのは、世界選手権2連覇のタチアナ・トトミアニナ、マキシム・マリニン組(ロシア)。フリーは13日夜(日本時間14日未明)に行われる。
◇得意の大技でわずかにミス
報道陣の前に姿を見せると、少しの間、背を向け、涙をこらえた。「何でなんだろ、メダルは遠い」。すべてを懸けたトリノの舞台。しかし、五輪の女神はまた、上村にはほほ笑まなかった。 「気持ち良く立てた」という決勝のスタート。だが、小さなミスが命取りになった。第2エア。得意のコークスクリューを決め着地した後、体がわずかに前に流れた。 その時点で2位の24.01点でフィニッシュ。3位の選手までが座るコース脇のいすで後続の滑りを見守った。「メダルをすごくお願いした」。祈りは通じなかった。 不振の上村を再び世界のトップに引き上げた3Dの大技コークスクリュー。「ほかにも3Dをする人はいるけど、ちゃんとできるのは自分だけ」。その一言に悔しさがにじんだ。 中学1年で一度はスキーをやめ、陸上部に籍を置いた。しかし、中学2年で母・圭子さんと行った旅行先のカナダでW杯モーグルを観戦。「あんな風に滑りたい」。上村の挑戦は、そこから始まった。 7、6、5位。3度の五輪で一つずつ順位を上げてきた。地道に歩を進める、上村らしい結果とも言える。「(2010年)バンクーバー五輪? 出られるなら出たい」。少女のときに抱いた夢は、まだ終わりではない。
◇成田ら日本勢が予選落ち=男子ハーフパイプ トリノ五輪の第3日目の12日、イタリア・バルドネッキアで男子ハーフパイプ予選が行われ、国母和宏(北海道・登別大谷高)、中井孝治(アメリカン)、成田童夢(キスマーク)、村上史行(クルーズ)らの日本勢全員が予選落ちした。
中井は1本目に36.0点で9位につけ、2本目には36.8点をマークしたが、あと1.1点及ばなかった。期待の成田も1本目31.5点、2本目14.7点と得点が伸びず、期待された男子ハーフパイプ陣は一人も決勝に進出できなかった。
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