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2006/12/26(火)
耐震偽造判決 姉歯被告に懲役5年 東京地裁
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耐震データ偽造事件で、構造計算書を改ざんしたとして建築基準法違反などに問われた元1級建築士、姉歯秀次被告(49)に対し、東京地裁は26日、求刑通り懲役5年、罰金180万円の実刑判決を言い渡した。川口政明裁判長は「自己の利益を図るために職責に背いただけでなく、建築士や建築業界全体の技能、職業倫理に対する国民の信頼をかつてないほど低下させた」と述べた。一連の事件で実刑判決は初めて。 建築士法違反に問われた建築設計業、秋葉三喜雄被告(46)は、懲役1年2月、執行猶予3年(求刑・懲役1年2月)とした。 判決は、建築基準法違反(耐震偽装)の動機を「バブル期に2000万円程度あった年収が1000万円弱まで落ち込み、継続受注による収入回復を最優先した」と認定。「人生最大の買い物だったマンションが最低限の水準すら満たさず、住めないのにローン支払いを続ける購入者の厳しい処罰感情も看過できない」としたうえで「こうした事態が1級建築士の手で意図的に作出され、国民全体に与えた衝撃は大きい」と述べた。 議院証言法違反(偽証)については「自らの責任を回避するため圧力に屈した犠牲者のように演じた」と非難。事件を「わが国建築業界史上最大級の不祥事の一つ」と位置づけたうえで「責任の所在という(偽証)対象の重大性に加え、衆院委員会の真相究明を妨げ、他者を名指しして責任転嫁した」と指弾した。 判決は、建築基準法違反の法定刑(30万円以下の罰金)について「法益侵害の重大性と刑の軽さの間に較差がある」と指摘したが「偽証の罪だけでも実刑に処するに十分」と判断した。
■氷川丸 45年の歴史に幕 マリンタワーも営業終える
横浜港の観光名所として45年間親しまれた「氷川丸」「横浜マリンタワー」が25日、営業を終えた。午後6時半、氷川丸の汽笛三声が響き渡り、赤、緑、白のタワーのライトアップも一時消された。入場者数の落ち込みで運営会社の経営が悪化していた。 氷川丸は1930年から日米航路などに就航した客船で61年に横浜市中区の山下公園に係留され、一般公開された。同タワーは同年、世界で最も高い106メートルの灯台として同公園近くに完成した。 今後、『マリンタワー』は横浜市に売却され、2009年の横浜開港150周年に向けリニューアルオープンされる予定。一方、『氷川丸』はかつて所有していた日本郵船に売却される。横浜開港100周年記念として1961年にそれぞれ開業したが、近年入場者が減り、営業を終了することとなった。 営業最終日となったこの日は、『マリンタワー』の展望台に昇るのに昼間で40分待ち、閉館1時間以上前には入場制限がかかり、入場できないほどの賑わいになった。そして、営業終了時刻の18時半に、『氷川丸』が別れを告げる汽笛を3回鳴らし、鳴り終わると同時に、『マリンタワー』の灯りが落とされた。こうして45年の歴史に幕が下ろされた。
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