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2006/12/13(水) 大阪姉妹殺害 山地被告に死刑判決 大阪地裁
大阪市浪速区のマンションで昨年11月、上原明日香さん(当時27歳)と妹の千紀路(ちひろ)さん(同19歳)が殺害された事件で、強盗殺人、強盗強姦(ごうかん)などの罪に問われた住所不定の無職、山地悠紀夫被告(23)に対し、大阪地裁は13日、求刑通り死刑を言い渡した。並木正男裁判長は「2人の命を奪った残忍、冷酷、非道な犯行で結果は重大。被告の殺人を欲求する特異な性格・性癖は相当に強固といえ、何ら反省せずに、更生への期待は難しく、責任は余りにも重い。極刑をもって臨むしかない」と述べた。

 判決によると、山地被告は05年11月17日午前2時すぎ、浪速区のマンションの上原明日香さん方に侵入。明日香さんと妹の千妃路さんの胸や顔をペティナイフ(刃渡り約12センチ)で刺して殺害するなどし、現金約5000円などを奪った。その後、証拠隠滅のため室内に放火し、床など計約0.15平方メートルを焼いた。
 山地被告は公判で起訴事実を全面的に認めたが、弁護側は「被告は犯行時、心神耗弱状態だった。強盗の故意もなく、強盗殺人罪、強盗強姦罪は成立しない」と主張し、「真の更生のためにも無期懲役を」と訴えていた。
 並木裁判長は、公判段階の精神鑑定に沿って、山地被告を人格の偏りが極端な「人格障害」や性的サディズム障害としたが、「犯行は計画的に周到に実行された」などと完全責任能力を認定した。また、「主たる目的は殺人だが、強盗の故意を認めた被告の供述の信用性は高い」と強盗殺人罪などの成立を認め、弁護側の主張を退けた。
 そのうえで、犯行について「姉妹は心臓に達するものを含む複数の刺し傷を受けるなど、生命への一片の畏敬の念すら感じられない凶悪かつ残虐非道なものだ」と厳しく批判した。そして、「被害者2人の夢や可能性は無惨に打ち砕かれ、愛する家族を失った遺族らの衝撃、憤りも察するに余りある」と述べた。
 山地被告は16歳だった00年、母親を殺害して少年院送致となり、03年10月に退院してから、わずか約2年後に今回の凶行に及んだ。並木裁判長は「母親殺害で快感を感じたことに由来して今回の犯行に及んでおり、改善は非常に困難だ」と指摘、死刑を選択した。
 地裁は今回、あらかじめ争点を絞り込んで審理を迅速化する「公判前整理手続き」を適用した。精神鑑定を実施したこともあり、今年5月の初公判から判決まで約7カ月を要した。

 ■会見の父「悲しむ人が出るのはもうこりごりです」

 判決後、大阪司法記者クラブで会見した姉妹の父和男さん(57)は「死刑判決が下っても、娘2人は帰ってこない。あの世からこの判決を聞いてくれたと思います。こういう風に悲しむ人が出るのはもうこりごりです」と目頭を押さえた。心の傷は癒えず、納骨もまだ。事件後、15キロもやせた。心の支えは、死刑判決を求める嘆願書約3万人分を集め、2人の誕生日にはケーキを持って集まってくれる2人の友人たちだったという。
 兄弟の拓也さん(25)は「死刑判決を聞いて、ようやく手を合わせることができる。死刑には納得している」と話した。

■山地被告は16歳だった00年7月に母親を殺害したが、殺人などを原則検察官送致(逆送)とした改正少年法施行(01年4月)の前でもあり、少年院送致の保護処分となった。公判では「少年院で殺人を快感と自覚した」と述べたが、少年院退院後、約2年後に今回の事件を起こした背景などは結局、明らかにならなかった。
 弁護側が差し入れた被疑者ノートに、山地被告は「何のために生まれてきたのか、答えが見つからない。人を殺すため。もっとしっくりくる答えがあるのだろうか。ばく然と人を殺したい」と記していた。
 山地被告はこの日、水色のチェック柄のシャツに薄いベージュ色のズボン姿で出廷。「被告人を死刑に処する」という声が法廷に響いた瞬間も、まっすぐ前を見据えたまま微動だにしなかった。


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