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2006/10/06(金)
関東から東北で大雨と強風、けが人・交通機関も乱れ
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発達しながら北上する低気圧の影響で6日、関東から東北にかけての広い範囲で大雨と強風に見舞われた。
神奈川県内で強風にあおられて転倒した歩行者ら7人が重軽傷を負ったほか、倒木が列車を直撃するなど、交通機関にも影響が出た。関東地方は連休中は晴天となる見込みだが、北日本は7日から8日にかけて、引き続き大荒れの天気となる模様。
東京都狛江市では午後3時ごろ、多摩川の中州にホームレスの男性(52)が取り残されたが、約1時間後に救急隊員に救助された。男性にけがはなかった。また、江東区豊洲6の工事用道路で午後4時20分ごろ、保冷車と軽自動車が浸水したトンネル内で動けなくなった。保冷車の男性運転手(61)が車内に閉じこめられ、約50分後に消防隊員に助け出された。
成田国際空港では6日午後10時半までに開港以来最多の78便が羽田空港などに代替着陸したり、出発地に引き返したりした。うち23便は代替着陸先から成田に到着したが、折り返しの出発便も相次いで欠航するなど大幅にダイヤが乱れ、1万数千人に影響が出た。混乱は7日も続く見込み。 同空港会社は、空港運用を7日午前2時まで3時間延長。空港で一夜を過ごす旅客が多数出るとみて、毛布・寝袋5000人分、非常食2万7000食、飲料水1万2000本などを手配。深夜の到着客向けにリムジンバスを増発した。 成田航空地方気象台によると、空港周辺は6日午後から風速20メートルの強い風雨となり、風向きも急激に変化。同空港では96年9月に台風の影響で60便が代替着陸・引き返しとなったが、今回はこれを上回る影響が出た。 挙式のため友人らと、ハワイに向かう予定だったさいたま市の会社員、堀恵一郎さん(36)、真由美さん(28)は搭乗便が欠航のため出発ロビーの隅で車座になって過ごした。「ホテルも満員。でも、せっかくの門出だし、『思い出がひとつ増えた』と考えたい」と苦笑いしていた。
また、海では6日午後5時20分ごろ、茨城県神栖市の鹿島灘沖約2キロの海上で、パナマ船籍の貨物船「ジャイアントステップ」号=9万8587トン、マスカレナス・メルロイ船長(49)=が座礁した。
茨城海上保安部などによると、船にはインド人25人とスリランカ人1人の乗組員計26人が乗っていたが、船体が左に約50度傾き、船首付近にいたとみられる13人が海上に流された。この後、インド人4人が海岸に流れ着いて救出されたが、このうち1人が収容先の病院で死亡し、1人が左足骨折などの重傷。7日午前1時現在、残る9人が行方不明となっている。
船に取り残された13人は船体後部のブリッジで救助を待っているという。
そのほかにも、塩釜海上保安部に入った連絡によると、6日午後10時45分ごろ、宮城県女川港付近で山代水産(同県気仙沼市)のサンマ漁船「第7千代丸」(198トン)が座礁、千葉常治船長(57)を含む乗組員16人全員と連絡が取れなくなった。
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