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2006/10/10(火) 落合監督涙、涙、涙のV「選手は良く泣かせてくれます」
泣いた、舞った。中日・落合博満監督(52)が感涙の胴上げ、東京ドームで4度宙に舞った。2年ぶり7度目のセ・リーグ優勝へ、マジック1としていた中日は、オレ流監督が3年間プレーした巨人と対戦。意地をみせる古巣に苦しめられながらも延長12回、福留が決勝打。ウッズも先制3ランに続き、球団新の47号満塁弾で続き、球団創設70周年を鮮やかに飾った。1954年以来52年ぶり2度目の日本一をかけ、21日、ナゴヤドームで開幕する日本シリーズで、パ・リーグ覇者と戦う。

 緊張の糸から解かれた瞬間、こみ上げる熱いものを抑えられなくなった。福留の中前適時打で、ついに勝ち越した延長12回。球団新となるトドメの47号満塁弾で続いたウッズを出迎え、ベンチ前で抱擁すると、試合中にもかかわらず、落合監督の目から大粒の涙があふれ出た。「すいません。涙もろくて。泣くまいと思っていたけど、泣いたのは私が一番早かった。選手は良く泣かせてくれます」冷静沈着な指揮官が、ベンチに座り白いタオルで何度顔をぬぐっても、涙は止まらなかった。

 4時間20分の激闘を制した3分後、かわいくて仕方がないナインの手で4度宙を舞った。「勝って胴上げ。やっぱりいいですね」2年前は同じ延長12回、久本が広島・緒方に満塁弾を浴びての敗戦後だった。粘る古巣・巨人に引導を渡しての歓喜の瞬間。経験したことのない快感が体を突き抜けた。

 覚悟のシーズンだ。マジックが点灯し、Vへ突き進むだけだった8月下旬。都内の自宅1階リビングで、くつろいでいた落合監督が信子夫人(62)のひと言に不快感をにじませた。来季の契約の話だった。

 「来年も監督はできると思う。でも、契約は1度終わるんだから首は洗っておきなさいよ」愛妻の厳しい言葉が、胸に突き刺さった。珍しくムッとした表情を見せ「ん?」と間を置くしかなかった。

 外様監督への逆風は誰よりも感じていた。阪神に1・5ゲーム差をつけ、首位で折り返した後半戦開幕前日の7月24日。オーナー報告の席で、3年前に監督に指名した白井文吾オーナー(78)から、来季の続投要請がなかった。「今季の成績が左右するかも知れない」待っていたのは最後通告とも取れる言葉だった。

 3年契約の最終年。2年連続のV逸なら−。発言の意味を分かったからこそ、22年間連れ添った夫人にすら触れられたくない話題だった。「いまはそんな時期じゃない」と、会話を終わらせるしかなかった。

 8月12日に球団史上最速でマジック40が点灯。阪神に最大9ゲーム差をつけたが、9月から予想外の粘りにあった。2ゲーム差に詰め寄られること2度。優勝の瞬間まで表向きは余裕を漂わせていたが、快進撃の猛虎が怖かった。「この2か月? 長かった。順調だったけど、阪神の追い込み。逃げる方が楽だと思っていたけど、ここまで追い込まれるとは」宿敵への賛辞は、偽らざる本音だった。

 「首は洗って待っておこう」マジック点灯後、1軍コーチや関係者に、指揮官はこう伝えた。不安な心を埋めてくれたのが選手たち。3年間、手塩にかけたまな弟子が栄光のゴールへ導いてくれた。

 だが、この日の試合後も白井オーナーは「来季どうこうは言えない。10月31日まで契約期間だから、触れないのが礼儀」とV奪回にも続投の明言を避けた。「来年も、おれは(監督を)やるよ」最愛の夫人に誓っている約束。果たすには、52年ぶりの日本一しかない。

 昨年の大みそか。除夜の鐘を聞きながら、落合監督は真っ白な紙に好きなだけ目標を書いた。迷いもなく書いたのは「優勝」と「日本一」。その紙を封筒に入れ、仏壇に供え、手を合わせた。

 「第1ハードルは越えた。(日本シリーズで)みなさんの期待に恥じないように精いっぱい日本一を勝ち取ります」3年間で2度の美酒に酔っても、リーグVは通過点。就任時からファンに誓っている“頂点”。最高の笑顔を見せるのは、忘れ物を取り返した、その瞬間だと決めている。


■巨人史上初の屈辱、東京ドームで目前胴上げ

原巨人が屈辱の本拠地胴上げを許した。二岡、高橋由、小久保の3発でいったんは同点としたが、延長12回にウッズの満塁弾などで一挙6点を奪われ、終わってみれば大敗。東京ドームでは初めて、後楽園時代を含めると75年以来、31年ぶりに、本拠地で敵のリーグV決定の瞬間を迎えた。

 ちょうどマウンド付近で歓喜の輪が出来ようとしていた。東京ドームでは初の「目前胴上げ」が始まるころ、原監督がベンチ裏に姿を見せた。「選手は一生懸命戦いました。(胴上げは)見たくなかったわけだしね。12回の攻守が今年のドラゴンズとジャイアンツの差。今年を象徴したゲームでした」真っ赤な顔でそう言え終えると「もういいかな」と会見場の席を立った。

 あと一歩だった。4回にウッズの3ランで先制を許した。相手はエースの川上で、絶望的な点差にも思えた。しかし、本拠地最終戦で驚異的な粘りを見せた。その裏に二岡が25号ソロで2点差とし、7回には高橋由、小久保の連弾でついに追いついた。死闘は延長戦に突入。延長10回1死では、荒木の左中間を抜ける当たりを、鈴木が超ファインプレーを見せた。絶対に胴上げを見たくない。そんな意地と執念と気迫が、ナインからにじみ出ていた。

 それでも、守護神が力尽きた。延長12回1死満塁から、高橋尚が福留にタイムリー、ウッズにグランドスラムを浴びて万事休す。「目の前での胴上げは見たくない。相手の戦う精神状態は、来年ウチの選手がやらなくてはいけない。いい勉強になるし、糧にして欲しい」原監督はそう話していたが、先取点を許して主導権を握られ、最後の粘りで競り負けた。今季を象徴する試合展開で、2年連続して、目の前で敵の胴上げを見る羽目となった。


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