|
2006/01/04(水)
藍“勝負色”の晴れ着で20歳の誓い
|
|
|
女子プロゴルフ界のスター、宮里藍(20)が4日、生まれ故郷の沖縄県国頭郡東村で成人式を迎えた。同じ1985年(昭60)に生まれた幼友だち30人を代表して謝辞を述べた宮里は、自身の“米ツアー元年”開幕を前に「ゴルフを通して世界に挑戦したい」と宮城茂村長(72)ら村民の前で20歳の誓いを立てた。
沖縄から世界へ――アジア・ジャパン沖縄オープンで男子ツアー初挑戦など、地元への強い愛着を実際のプレーと言葉で表現してきた宮里は、当然のように生まれ故郷の東村で5年ぶりに再会した幼友だちと成人式を迎えた。
「成人になったという実感は結構、誕生日(05年6月19日)を迎えてから早めにあったので、どちらかというときょうは地元の友だちに久しぶりに会えたことの方が凄いうれしいです」
晴れ着の絵柄には勝負色の赤を基調にした「辻(つじ)が花」を選んだ。提供を申し出るスポンサーもあったが、すべてを固辞、米ツアー最終予選会の前に両親と決めたお気に入りの品だった。
「赤いのは絶対に着たいなあと思っていたので。いろいろ着てみたいですけど、ピンクとかもあったし……でもこれが一番、品があったので決めました」
そんな宮里はゴルフ人生を左右する“米ツアー元年”を迎え、20歳の誓いを立てた。
「ゴルファーとしては本当にここから。ゴルフエージといわれる30歳までのこの10年間が大切になってくると思う」「平均ストロークを特に意識していきたい。1年間で平均ストロークを70台から60台に持っていくのは難しいと思うので2〜3年越しに平均ストロークが1打ずつ縮まっていけばいいなあと思ってます」「社会人としては謝辞を書いている時に社会的義務とか、そういうことを考えました。10代とはそこらへんの重みが違う。今まで漠然とはあったんですけど、それが実感としてきょうはありました」「今はこういう(周囲から注目を集める)状況だし、ますます自覚していかなければいけないなあと」
人口わずか2003人の小さな村の小さな成人式にこの日、40社62人の報道陣が詰め掛けた。「いろいろな分野で東村に生まれてきたことを誇りに思い、日々、努力していきましょう」という宮里のメッセージは全国に発信された。
≪宮里と諸見里応援ツアーも登場≫地元・沖縄では、郷土のヒロイン・宮里と諸見里の活躍を後押しするため「米国女子ツアー開幕戦 宮里藍・諸見里しのぶ応援ツアー」と題した海外旅行プランを販売している。
那覇市に本社を置くリウボウ旅行サービスは、宮里のプロデビュー戦となった03年11月の伊藤園レディース(千葉・グレートアイランドC)でも応援ツアーを企画。その時は地元・東村の後援会関係者ら約30人が参加し、宮里に声援を送った。今回は2月16日にハワイでスタートする米ツアーの今季開幕戦SBSオープンが対象。昨年12月下旬から募集を始めており、後援会関係者だけでなく、一般のファンからも問い合わせが寄せられている。費用は2月15日から6日間が16万5000円、同7日間が17万8000円。募集は今月13日に締め切られる。
観戦ツアーは大リーグ・ヤンキースの松井やマリナーズのイチロー、欧州サッカーのボルトン・中田やセルティック・中村らの試合でよく企画されているが米女子ゴルフでは珍しい。宮里に対する郷土の人たちの期待の大きさがうかがえる。
≪W杯から全英まで海外で参戦≫10日には横峯さくら(20)とともに第2回女子W杯(20〜22日、南アフリカ)の記者発表に出席。15日にW杯出場のため出発する。W杯終了後は帰国せず、そのままオーストラリアに渡って欧州ツアーのANZレディース・マスターズ(2月2〜5日、オーストラリア)に出場。米ツアーには開幕戦のSBSオープン(16〜19日)から参戦。メジャー最終戦の全英女子オープン(8月3〜6日、英国)が終わる夏までは米ツアーに専念する。
|
|
|
|