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2006/01/22(日)
耐震偽造 小嶋社長「補強工事で対応したい」と住民に説明
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耐震データ偽造問題で、ヒューザーの小嶋進社長は22日、同社が建築した「グランドステージ溝の口」(川崎市高津区、24戸)の住民説明会に出席した。国が建て替え基準とした耐震強度0.5に「理解できない」と疑問を呈し、0.39と震度5強で倒壊の恐れがあるとされる同マンションも補強で対応したいと述べた。さらに「ロッキード事件以来の国策捜査」と批判し、「何年も拘束されれば(被害回復の)約束は守れない」とまくし立てた。 小嶋社長はまず、耐震強度の数値について「基本的に0.1以上あればいいと聞いている」「0.3以上あれば何も問題ないとアドバイスする専門家もいる」と主張。「人命最優先という観点からすれば、なぜ耐震強度が0.5以下なら強制的に取り壊しなのか全く理解できない」と持論を展開し、補強工事で対応したいとの考えを述べた。 さらに「私の有罪が前提」と批判の矛先を警視庁などの捜査当局に向け、「(民間確認検査機関の)イーホームズ社長や国のシナリオに沿い、私の身柄が持って行かれてしまう」と強調した。補償については「最後には皆さんの損失を絶対に弁償できる」と述べる一方、「無実なのに身柄が何年も拘束されれば、申し訳ないが(住民の被害回復の)お約束は守れないことになる」と話した。 また、国会の証人喚問で度々証言を拒否したことについて「証言拒否なら偽証罪より(量刑が)相当軽いので、正しいと思うことも拒否せざるを得なかった」と釈明した。 小嶋社長は約1時間半の説明会後、カメラマンに対し、「下がってくれ。落ち着かない。気持ち悪いですよ」と一方的に予定の記者会見をキャンセル。住民代表の男性(33)は「身柄がどうこうではなく、今できることをやってくれないのは不誠実」と憤った。
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