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2005/09/28(水)
漁船転覆 1人救助、2人不明、5遺体収容 根室沖
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北海道根室市の根室海上保安部に入った連絡によると、28日午前5時53分ごろ、同市納沙布岬の南東約42キロの太平洋で、同市の落石漁協所属サンマ棒受け網漁船「第3新生丸」=19トン、中村明美船長(55)ら8人乗り組み=が転覆して漂流しているのを別の漁船が見つけた。巡視船が同日午前、船内から乗組員5人の遺体を収容、1人を救助した。残る2人を捜索している。新生丸の船体には衝突痕があり、他の船に当て逃げされ転覆した可能性が高いとみて調べている。 5人の遺体のうち、2人は操舵室、3人は後部船室で見つかった。救助されたのは甲板員の藤里要さん(53)=宮城県気仙沼市。低体温症の恐れがあるが、意識はあり、呼びかけには応じているという。 現場付近の天候は南南西の風4メートル、波は1メートルと穏やかだったが、27日午後から28日にかけて函館海洋気象台が海上濃霧警報を発令していた。 船首から右舷にかけて他船に衝突されてできたとみられる損傷があり、長さ約1メートルの亀裂もあった。新生丸からSOS信号などはなかった。同海保と第1管区海上保安本部(小樽)は道内外の港と周辺海域で、新生丸と衝突した船がいないかどうか調べている。 新生丸は日露漁業協定(地先沖協定)に基づき、ロシア主張排他的経済水域(EEZ)内の操業許可を受けていた。落石漁協によると、27日午前に根室市の花咲港を出港したという。 同海保は28日午前8時半、「第3新生丸転覆海難対策本部」を設置。海上保安庁に「特殊救難隊」の出動を要請した。
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