|
2005/09/27(火)
元木、後藤孝に戦力外通告 巨人若返り第2弾
|
|
|
歴史的大敗でV逸を喫した巨人が元木大介(33)、後藤孝志(36)両内野手に対して戦力外通告したことが27日、分かった。元木はプロ15年目の今季、左太もも裏肉離れで後半戦を棒に振り、プロ18年目の後藤孝は1軍出場機会すらなかった。元木は引退か移籍しての現役続行かを熟考中。一方の後藤孝は現役を続けることを希望している。すでに清原和博内野手(38)にも自由契約を通告しており、チームの世代交代を断行する巨人に、またもベテラン電撃解雇の衝撃が走った。
対照的な光景だった。元木はこの日、東京・よみうりランド内のジャイアンツ球場に午前9時過ぎに姿を見せ、人目を避けるようにロッカールームを整理。2軍の練習が始まる前にはひっそりと帰宅した。一方、後藤孝は軽く汗を流した後、関係者に退団のあいさつを行い、室内練習場の掲示板に「諦めたら終わり」と書き残して球場を後にした。
チームは今季、歴史的大敗を喫し、来季に向けて大幅な変革と世代交代を断行しようとしている。プロ15年目の元木と18年目の後藤孝は、この日までに球団から「来季は契約しない」旨を伝えられた。電撃的な戦力外通告に2選手とも衝撃を受けたようだが、既に今後の去就について検討を始めている。
元木はこの日、川崎市内の自宅に戻った後、取材には応じず、沈黙を貫いた。しかし、親しい関係者には「まだ(戦力外と)言われたばかりだし、頭の中は真っ白。どういう身の振り方がいいのか、まだ考えられない」と漏らしている。残された選択肢は、このまま引退するか、移籍先を探して他球団でプレーをするかの二者択一だが、元木は「そのどちらがいいか」悩んでいるようだ。
一方の後藤孝は、スポーツ報知の取材に「現役引退じゃない。あくまで戦力外通告を受けたということ」と答え、現役続行への強い意欲を見せた。「18年間、巨人でプレーして最後はさみしい気もするけど、頑張るしかない。これから職探しする」と話した。
元木も後藤孝も苦しんだシーズンだった。クセ者の異名を持ち、バイプレーヤーとして存在感を示し続けてきた背番号2も、今季は7月5日の中日戦(ナゴヤドーム)で左太もも裏側を肉離れし、リタイア。同6日に出場選手登録を抹消され、後半戦はファーム暮らしだった。後藤孝も今季はオープン戦から16打席無安打と打撃不振に陥り、開幕2軍スタート。その後も1軍での出場機会なく、1992年のシーズン以来の1軍未出場に終わった。2003年には土壇場での勝負強い打撃から「ミスター9回」、「代打のスペシャリスト」として輝いたが、今季は若手の台頭にも押し出された。
巨人の一時代を担った2選手の電撃解雇は、新たに生まれ変わろうとするチームの本気の表れだ。既に自由契約を通告されている清原に続き、元木と後藤孝の戦力外で、巨人の世代交代が一気に進むことになる。
◆元木 大介(もとき・だいすけ)1971年12月30日、大阪・豊中市生まれ。33歳。上宮高では3度、甲子園に出場して3年春のセンバツで準優勝。89年のドラフトでダイエーの1位指名を受けるが拒否して浪人。翌年、巨人にドラフト1位で入団した。プロ通算は1204試合に出場して打率2割6分3厘。本塁打66本。180センチ、83キロ。右投右打。家族は妻・いずみさん。
◆後藤 孝志(ごとう・こうじ)1969年5月14日、愛知県出身。36歳。中京高から87年のドラフト2位で巨人に入団。近年は生え抜き最年長野手として、代打の切り札的な存在。プロ通算は834試合に出場して打率2割6分3厘。本塁打は30本。185センチ、85キロ。右投左打。家族は妻と1女。
|
|
|
|