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2005/09/23(金)
<米ハリケーン>「リタ」、24日早朝にテキサス州上陸か
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テキサス州南東部に向けてメキシコ湾を進んでいる大型のハリケーン「リタ」は23日、米海洋大気局の5段階基準で上から2番目の「カテゴリー4」に低下したが、最大風速は60メートル以上で「極めて危険」(同局)な強さを保っている。 ◇米大統領、テキサス州訪問へ 上陸は24日早朝(日本時間同日夕)とみられるが、沿岸部の低海抜地帯などでは、接近による高潮や降雨で23日中にも洪水の発生が懸念されている。ブッシュ米大統領は23日、上陸に備えた対応を視察するためテキサス州を訪問することを決めた。 米中部夏時間23日午前4時(同午後6時)現在、リタの中心気圧は927ヘクトパスカル、最大風速は約62メートル。 予想される上陸地点は、テキサス州ガルベストンの東、ルイジアナとの州境付近とみられ、周辺では最高6メートルの高潮が見込まれる。先に「カトリーナ」で大きな被害を受けたルイジアナ州ニューオーリンズなどでも浸水が起きる危険がある。 テキサス州ヒューストン周辺では、避難車両が殺到して幹線道路が大渋滞したほか、空港も多数の乗客で大混雑した。空港では米国土安全保障省の荷物検査官が多数欠勤し、混乱も続いた。同州では州兵約3500人が展開、警戒を強めている。 また、ヒューストン付近に集中する原油精製施設の多くは、リタ接近を受け操業を中断。カトリーナ被害で高騰したガソリン価格がさらに上昇することが予想される。同州ベイシティーの原子力発電所は上陸を前に運転を中止する予定だ。 ブッシュ米大統領は23日午後、地元である同州のサンアントニオを訪問、警戒状況などを視察し、「陣頭指揮」をアピールする予定だ。カトリーナ対応で初動の遅れを批判されたことへの配慮とみられる。
■避難バスが炎上、24人死亡 テキサス州
米テキサス州ダラス近郊の米テキサス州ダラス郊外の幹線道路45号で23日早朝(日本時間同日夜)、大型ハリケーン「リタ」の上陸に備えて避難する市民を乗せたバスが爆発、炎上し乗客約45人のうち約24人が死亡した。 ◇「リタ」接近で米TV報道 バスはヒューストン近郊ベレアの老人ホームの老人らを乗せていた。AP通信などによると、出火原因は不明だが、バスは老人や病人が使用する人工呼吸器用の酸素ボンベを積んでおり、ブレーキの火花などが引火した可能性があるという。運転手は乗客を助けようと何度かバスの中に入ったが、救出し切れなかった模様だ。 現場の幹線道路は、同州南部沿岸のガルベストンからヒューストンを経由しダラスにつながっている。24日早朝にも予想される「リタ」の上陸で同州南部一帯に避難命令や勧告が出されており、北部に避難する車で大渋滞が続いていた。 地元テレビの映像によると、バスは幹線道路に横倒しになって炎上し、焼けこげた骨組みだけになった。目撃者によると、出火後、乗客の一部は助け出されたが、直後に爆発音が連続して響いたという。
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