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2005/07/07(木)
<ロンドン同時テロ>45人死亡、負傷者は1000人以上に
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英国ロンドン中心部で7日朝(日本時間同日夕)、ほぼ同時刻に地下鉄路線内3カ所で爆発が発生し、さらに別の場所でバス1台が爆破された。朝のラッシュ時と重なり多数の死傷者が出た。国際テロ組織「アルカイダ」の関連組織を名乗るグループが同日、ウェブ上で犯行声明を出した。ブレア英首相は「明らかなテロ攻撃だ」と述べ、同時爆破テロと断定した。英グレンイーグルズでは主要国首脳会議(サミット)が開催中で、6日には2012年五輪開催地がロンドンに決まったばかり。事件を受け、欧米各国は警戒態勢に入った。 ◇アルカイダ系組織が犯行声明 サミット期間中、主催国で大規模テロ事件が起きたのは初めて。 英政府当局によると、最初の爆破は午前8時51分、リバプールストリート駅近くで発生。5分後にラッセルスクエア駅―キングズクロス駅間、その21分後にエッジウェアロード駅で停車中の地下鉄車両内で起きた。同9時47分にはタビストックスクエアで2階建てバスが爆破された。一連の事件は1時間以内に起きた。リバプールストリート駅は英国の金融街の中心部にあり、英経済の中枢も標的になった形だ。 ロンドン警視庁は、地下鉄路線内の3カ所で計33人の死亡を確認したと発表した。英スカイテレビは四つの現場で死者は少なくとも45人、負傷者1000人以上と報じた。警察当局は、事前の犯行予告や事後の犯行声明は受け取っていないと述べた。 AP通信は7日、テロ対策担当の米政府当局者が、同時爆破テロの計画性の高さなどはアルカイダの手口に共通すると語ったと報じた。 ブレア首相は7日、サミットに出席した主要国首脳らとともに「野蛮な攻撃」と非難し、団結してテロと立ち向かうとの緊急声明を発表した。ブレア首相の後ろにはブッシュ米大統領、中国の胡錦涛国家主席、シラク仏大統領らが並び、結束を示した。ブレア首相は同日午後、テロ対策の陣頭指揮にあたるため、サミット出席を中断してロンドンに戻った。 AFP通信によると、ブッシュ米大統領は記者団に「対テロ戦争は続いており、我々はテロリストに譲歩しない」と述べ、米国内で警戒態勢を取るよう指示したことを明らかにした。 在ロンドン日本大使館当局者によると、日本人が事件に巻き込まれたとの情報はないという。
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